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H23.04.15 赤松議員(公明): 福島県放射線リスク管理アドバイザー山下俊一長崎大学教授に対して積極的に評価する立場からの問い

国会会議録:  177-衆-外務委員会-6号 平成23年04月15日
質問者:  公明党・赤松正雄議員

〇赤松(正)委員 公明党の赤松正雄でございます。
松本大臣、私、一昨日質問をいたしました。その際に、いまだに腑に落ちない、大臣とのやりとりの中で、通常の松本大臣らしからぬというか、非常に不親切な私に対する答弁をされたという思いを持っています。今、小野寺委員のやりとりの中では非常に丁寧に説明をされた。私の質問技術の下手さかげんだろうと思っていますけれども、一昨日、私は、レベル7、同時にチェルノブイリ級、数字としてのレベル7、そして放射線の排出の量というのはチェルノブイリのときの十分の一、これは普通の人が聞くとわかりづらいじゃないかということを申し上げました。外国に向けてどう発信するのか、本当に、ある意味、微に入り細にわたり説明しないと、さっき小野寺委員が言っていた、要するに、外国に誤ったメッセージを伝えてしまいますよということを申し上げました。
あのとき、大臣の答弁を正確に覚えているわけじゃありませんが、私の疑問そのものがよくわからないというふうなことを言われて、要するに、レベルは7以上はないんだから云々ということを言われたんですよ。十分の一なんだからと。
それで、私は腑に落ちないという思いで、昨日、公明党は原子力の対策本部に山下俊一という長崎大学の医学部大学院教授、この人は、御存じかもしれませんけれども、長崎における放射線の健康リスク、こういった部分について長年研究をしてこられている人で、約二十年、チェルノブイリにも百回を超えるほどの訪問をされて、現地としっかりタイアップした形でチェルノブイリ事故の現地研究を進めてきて、今回も福島県そして福島県立医科大学からの招請を受けて、現地で住民に対して懸命の説明、正確なる理解をみんなに与えよう、正しく認識して恐れよということを言っているんだというお話を聞かせていただきました。

そのときに、私は松本外務大臣とのやりとりを言いました。レベル7ということと十分の一ということと、この一見アンバランスというものがよくわからないということについて、いかように海外に説明しているのかということを聞いたんですけれども、先生はどう思われますかと聞きました。
山下先生は、自分も、まずはレベル7ということについて非常に遺憾に思う、いきなりそこに上げてしまうということは全然大きな問題である、こんなふうな言い方をされまして、私の持つ一般的な疑問というものに対して丁寧に丁寧に、的確に、数字で言うんじゃなくて、その数字の背後にある中身の違い、チェルノブイリと今回の中身が違うということについてしっかりと発信していかないといけない。先ほど小野寺委員が言われたように、小さい日本だから、日本が丸ごと汚染されているように受けとめられているのは間違いない、こんなふうなことを言われて、私は意を強くしました。
そのことを、きょうここに来て言って、そして外国に向けてどういう発信をされたのか、正確な文言を聞かせてほしいということを言おうと思ってここにやってまいりました。
事前に、当日の各国に対する説明の資料は何なのか、どういうものかというものを用意してほしいということを、非常に土壇場で要求したので申しわけないのですが、これはちょっとおかしいなというのは、一枚だけ英文で、この一ページの半分ぐらいの紙が今手に届きました。二〇一一年の、チューズデー・トゥエルブ・エイプリル・トゥエンティーイレブンですから、これではないんだろうと思うんですが。
私が今ここで言いたいのは、改めて、私に対する答弁として、大臣が各国にどのように発信したのか。さっき、何だかもったいぶって五つあるということを言いましたけれども、何であのときに言わなかったのか。それは、当然おまえは知っていると思ったから言わなかったのか、それとも、二日たって、やはりちゃんと詳しく説明しないといけないと思って言ったのか、そしてこの紙の存在は何なのか、見ないとわからないと思いますけれども、要するに、そのあたりについて説明をしていただきたいと思います。

〇松本(剛)国務大臣 答弁において、どなたであるからといって答弁に対する気持ちを変えたことはないわけでありますが、結果として先生にそのようにお感じになられるようなことがあったとしたら、おわびを申し上げたいと思っております。
その上で、先ほど小野寺委員にレベル7の説明について少し申し上げたわけでありますけれども、この点については、できるだけ、チェルノブイリと違うという側面も正確に伝えなければいけないということで、整理をしてもらって、実際に説明をしてもらうように指示をしたところであります。具体的に整理をして説明をした結果の報告というのを改めて聞いた上で、きょう改めて私から御報告を申し上げたようなところでありまして、その時点で、まだ説明の仕方、実際にどう行ったかも含めて整理をして先生に申し上げる準備ができていなかったので、その点は、もし答弁が足らないという御指摘であるとしたら、改めて補足をさせていただきたい、こういうふうに思っているところでございます。
なお、このレベル7については、やはり、おっしゃったようにチェルノブイリでもレベル7だと言われていること、それから、先ほど小野寺理事からもお話がありましたけれども、そのことによってどれだけ大きなインパクトを与えられるのかということ、これは、私どももできる限り、いわばどんなことが起こるんだろうということを想像して、それをできる限りきちっと対応をしていただけるような情報発信をすることが重要だということで、努力をしているところであります。
先ほども少し申し上げましたように、多少その努力の効果もあったのかなという報道もあるわけでありますけれども、まだ足らざる面という御指摘をいただくとすれば、それは引き続き改善をしなければいけないと思っているということで、先ほどあのような答弁をいたしました。

〇赤松(正)委員 大臣、ちょっと違うんですね。
要するに、さっき小野寺さんに答えられた五項目というものを、ああいう形で、あの日の各国に向けて発信した中身はそれと同じなのかと聞いているんです。

〇松本(剛)国務大臣 今報告を聞きましたが、委員のお手元にお送りをさせていただいたのは、説明会に先立って、レベル7の発表がたしか十一時だったと思うんですが、それに先立って、その日の午前中に各国にお送りをさせていただいた内容で、近くレベル7に上げるという発表があるといったような大変短い趣旨のものだというふうに承知をいたしております。
先ほど小野寺委員にお話をさせていただいた五項目などの点については、先ほどもそのように申し上げたかと思うんですが、在京外交団への説明会でそのような説明をさせていただいたというふうに申し上げておるところでございます。

〇赤松(正)委員 それは、来られた人にそういう説明をして、要するに、来る来ないは別に、各国の在京の大使館には紙を送ったんですね。紙を送ったんですね。
要するに、こういう内容でやるから来てほしいという意味合いのこと、そして、実際に来られた人には先ほどのような内容を言った。それとは別に、全在京大使館あるいはまた海外における在外公館を通じて等、一斉に発信した文書というのはあるのでしょうか。

〇松本(剛)国務大臣 後からという形で発信をした文書は保安院の文書がございます。そこに、今申し上げたような趣旨というのが記載をされております。

〇赤松(正)委員 それは、保安院が右から左に全く同じものをすっと出したわけですか。

〇松本(剛)国務大臣 外務省で行っている在京外交団への説明会でありますけれども、始めた当初より、それぞれ、保安院を初めとする関係の方々に来ていただいて、いわば説明をしていただくという形をとってきております。やはり所管をしている、担当しているところから直接説明をしていただくのが一番よかろうということで、協力をお願いしてそういう形をとっておりまして、保安院の方がいわば御自身のペーパーで説明をされているということでありまして、私どもとしては、それをすべての在京の外交団にお送りをさせていただいているという位置づけでございます。

〇赤松(正)委員 それでは非常に、やはり私は、正確を期すという意味かもしれませんけれども、それを踏まえて、よりわかりやすく、的確なる説明というものをいかにするかということが大事だということを一昨日も言ったつもりでありますけれども、さらに丁寧なる説明、的確なる説明というものをやっていただきたいと思います。
冒頭、人によって変えることはないと言われたけれども、明らかに、後でその議事録を見られたらいいと思いますけれども、要するに、何ゆえに、繰り返してこういう言い方はもうやめますけれども、あの時点で先ほどのような説明をしていただきたかった、このことを申し上げて、次の質問に移ります。
実は、きょうはまず冒頭に、今回の各国支援のうち、要するに、国連における安保常任理事国の中で、ある種、日本との関係で特別な位置を占める、つまり西欧各国とは違った位置である中国とロシア、この二カ国が今回の震災に対してどういう支援の申し出をしてこられたか、それに対して日本はどういう対応をとったか、中国とロシア、二つに分けて説明をしていただきたいと思います。

〇伴野副大臣 赤松委員にお答えさせていただきます。
今般の震災に際しまして、中国からは、緊急援助隊の派遣、テントや毛布等の援助物資の提供といった支援を受けております。
また、ロシアからでございますが、非常事態省の援助隊の派遣、毛布等の物資や原子炉関係機材の提供といった支援を受けていると承知しております。
こうした中国及びロシアからの支援に対し、心から改めて感謝を申し上げたいと思います。

〇赤松(正)委員 今副大臣が言われた、余り早口だったのできちっと理解したとは言えないんですが、今の言い方だと、ロシアと中国は今回の震災に対して救援を申し出て、それを全部受け入れたというふうに聞こえましたけれども。

〇伴野副大臣 中国、ロシアに限らず、さまざまなお申し出というものがあった場合に、先般もこの委員会でも申し上げたかと思いますが、被災地のニーズに合っているかという観点等々をマッチングさせていただいて受け入れをさせていただいていると承知しております。

〇赤松(正)委員 いや、そういう、ほかとのどうこうではなくて、今限定して二つの国について言っているわけです。
中国については、医療隊の受け入れあるいはいわゆる病院船の受け入れというものをやっていないわけですよね。それを断られているわけだから、それを正確に言ってくださいよ。

〇松本(剛)国務大臣 おっしゃったように、病院船については、中国からは提供の用意があるといった趣旨のお話をいただいているというふうに承知をしておりますが、現段階で、私どもとしては、受け入れ可能なところがあるのであればという思いで、これは中国に限らず、各国の医療支援について、実はまだお申し出をいただきながら実現をしていないものがあるわけであります。
引き続き医療支援のニーズというものを、私どもとしては、例えばホームページなどにも、医療支援のニーズがあればぜひ連携をとらせていただきたいという呼びかけをさせていただくなどして行っておりますが、結果として、現段階で中国からの病院船の提供ということが実現をしていないという御指摘は、事実でございます。

〇赤松(正)委員 今、ロシアと中国の二つを挙げましたけれども、要するに、今ある意味、この震災ということが起きて、さまざまなことが論議の対象になっておりますけれども、この東日本大震災が外交という側面で、中国とロシアというこの二つの国家と日本の関係の中で、その関係改善というか、国家間の関係の一つの転機になり得るかどうかということが一つ重要な視点として浮かび上がっているということを、私はきょう少し強調したいと思うんですね。
中国については、とりあえずきょうは触れませんけれども、ロシアとの関係について、この日ロ関係における震災の問題について、震災対応ということについて触れたいと思います。
震災外交、これは松本大臣が誕生したということの時点から、松本さんには震災外交あるいは防災外交、こういう役割を積極的に進められる使命がおありなんだということを申し上げました。
今申し上げた震災外交という表現、これはロシア語でどう言うのか知りませんけれども、私どもが親しくしているロシア関係の学者が、ロシアには震災外交とでもいうべき表現がある、こんなふうに、私どもの公明党が出しているいわゆる理論雑誌に寄せてくれた論文に書いておりますけれども、松本大臣は、この震災外交という表現、ロシアで使われていることについて御存じかどうか。そして、過去の日ロ関係の中で、この震災外交という、言ってみればそういう名に値する事例が、いかなるものがあると思っておられるか、それとも、そういう意識でいなかったと言われるのか、どちらでしょうか。

〇松本(剛)国務大臣 震災、防災外交という言葉は、直接は私は存じておりませんでしたということは先般もお話をさせていただいたかもしれませんが、ロシアが非常事態省の部隊を迅速に派遣して捜索救難活動を行ったり、緊急人道支援活動などに積極的に取り組んでいるというようなことは、私自身の認識としてもあります。
やはり、こういった大きな災害における協力というのは、両国間のいわば国民の感情を改善するという意味でも、改善するというよりは、よくするというんでしょうか、向上させる、両国間のいい方向へ向けるという意味でも大変効果があるというふうに思いますし、また、ともに行動することによって両国間の政府の信頼関係が増すという意味でも、外交の面からも大変重要だということを御指摘いただいているとすれば、そのとおりではないかというふうに思っております。

〇赤松(正)委員 何だか、要するによくわからないことを言われたんですが、そういう表現そのものが、日本的に言うと、僕は防災外交という言い方をしましたけれども、私がきょうこうやって取り上げるのは、法政大学の下斗米伸夫さんですけれども、彼がそういう震災外交という表現を使っているということから、きょう取り上げているわけです。
彼いわく、大きく言って三つある。一つは安政東海大地震、一八五四年。二つは関東大震災、これは一九二三年です。三つ目は、これはちょっと小さいんですけれども、小さいと言うと怒られますが、新潟震災、これは一九六四年。この三つの事例を挙げて、とりわけ、それぞれその後に日ロ関係に変化をもたらしている。
一つ目は、いわゆる安政東海大地震というのは、ディアナ号事件と言われている、日ロの関係の中でしばしば、一番原点的なもので、話題になるときに取り上げられるものですけれども、プチャーチンが日本にやってきたそのときに大地震に直面をした。その大津波、今回と似ていますけれども、その安政東海大地震による津波によってディアナ号が大変大きな痛手を受けた。それに対して、日本、当時の下田、戸田、このかいわいにおける救助活動というものが見事な結果を生み出して、その後、日ロ関係の大きな進展に役立ったというふうなこと。
もちろん、それ以後にいろいろな歴史が日ロ関係にあるわけですけれども、いわば江戸の終わり、その時点での、言ってみれば、大変に不幸な事件をきっかけにしていい方向に進んでいった大きな一つの事象として、この地震がある。
関東大震災については一九二三年。二年後の一九二五年に日ソの基本条約。日ソ基本条約を結ぶに至った機縁になっているということですね。
それから、三つ目の新潟震災。これは新潟とハバロフスクが姉妹都市を結んで、地方都市との関係が進んでいった。こういうことが指摘されるわけですね。
こういう観点で見ますと、私は、この外務委員会においても申し上げたのは、日ロの関係と北方領土の関係で、あの一九四五年の八月十五日から九月二日に至るまでの間に非常に不幸な出来事があった。作家の浅田次郎氏が「終わらざる夏」の中で表現しているような、言ってみれば、どさくさに紛れて当時のソ連は日本を侵略して北方領土を勝手に占領しちゃったという、この観点から、領土の問題に関して、ソ連、そして今のロシアに対しては、私は非常に厳しいまなざしを持って強く言ってきた人間でありますが、同時に、こんなことは外務省の人たちに釈迦に説法であろうかと思いますけれども、外交は複雑な、総合的な、多面性を持ったものですから、同時に一方で、先ほど来申し上げているような震災というものを機縁にして、言ってみれば、関係性をより深め、改善していくという方向に持っていく必要がある、そんなふうに思っているわけですね。
だから、そういう点で、今回の震災においても、過去の事例、わずか三つだけを挙げましたけれども、そうした意味で、日ロ関係を一方で大きく前進させる手だてとしての震災外交、防災外交が必要だということを言うわけです。
そこで、今回のロシアの首脳の動き、先ほど副大臣が早口でぱっと言われましたけれども、物資とか医療関係の救援に対する申し出とかそういうものとは別に、ロシアの首脳の動きに、日本に対する今回の震災について明らかに関係改善と見るシグナル、そういうものがあるということを指摘している学者がいますけれども、そうしたシグナルというものについて、それはどの国にもそういうのはありますなんという答え方ではなくて、ロシア限定で、言ってみればプーチンとメドベージェフ、この二人の大統領、首相、この二人の三・一一から今日に至るまでの流れの中で、彼ら二人がとった行動で印象に残っているものがあれば、答えていただきたいと思います。

〇松本(剛)国務大臣 この間、震災に対しては大変温かい支援の申し出と態勢をとっていただいているというふうに理解をしております。
例えば、震災の翌日、プーチン首相が関係政府高官を集めた会議で、日本は長年の信頼できるパートナー、こういう言葉を使い、エネルギー支援の用意を表明した。また、その後、このエネルギー支援については、具体的な形にしていくというような方向でロシア政府側からも話が進められるような方向であるというふうに私どもも報告を受けているところでありますので、実際にどういう条件でどういうふうにするかというのはまだこれからだというふうに承知をしておりますけれども、こういったものなどには私どもは留意をしていかなければいけない、こういうふうに考えているところでございます。

〇赤松(正)委員 今言われたことも含めて、あと、これは事実かどうかちょっと確認をしたいんですが、三月十四日に菅首相に対してお見舞いの電話をした最初の人物はメドベージェフさんだ、こういう指摘があります。それから、ラブロフ外務大臣が日本大使館前で追悼の行為を行った、これは非常に特筆されるべき行動であるという点。あるいは、プーチン首相が三月十五日に、サハリン2の実現を急げ、こういう発言をした。そして三月十九日は、サハリンへ十年ぶりに行って、対日支援とエネルギー協力をうたった。
今、四つのことを申し上げましたけれども、菅首相へのお見舞い電話、最初はメドベージェフさんだったということも含めて、今の四つについて、そういうことがあったということを掌握しておられるかどうか、大臣。

〇松本(剛)国務大臣 我が国が受けた最初のお見舞いということですか。
一番最初は、多分、日米ではないかというふうに思いますが、メドベージェフ大統領からも、首脳間で電話があったということは事実でございます。

〇赤松(正)委員 それ以外の問題については認識しておられるんですか。外務大臣ラブロフさんのこととか、あとプーチンさんの二カ所、サハリン2に対する発言とか、あるいはサハリンに行った、この辺のことについてはいかがですか。

〇松本(剛)国務大臣 今おっしゃったお話は、対外的なところでおっしゃったものについて、サハリンへ行かれたこととか、そちらでの発言等については、私どももさまざまな形で確認をさせていただいています。
また、ラブロフ外務大臣については、三月の十四日の日であったと思いますけれども、私自身がG8の会談の場面で並行して二カ国の会談をさせていただきましたが、そのときに、御自身、既に追悼の意をあらわしてきたということのお話をいただき、また大使館からも報告を受けておったような状況でございました。

〇赤松(正)委員 ですから、たくさんの国があって、それこそ日本との関係の中で、さまざまなそういう哀悼の意であるとか支援の志とか、いろいろあろうと思うんですね。それがある中で、別にどこかの国を特別視するという意味合いではなくて、より大きな関係を持っている国家に対しては、より一層しっかりとしたまなざしでもって見ていかなくちゃいけない、そんなふうに思うということを今言っているつもりであります。
同時に、あと私が最近おもしろいなと思ったのは、ロシアには二つの小説がある。一つは「ツナミ」という小説、もう一つは「ツシマ」という小説。「ツナミ」と「ツシマ」、これは非常に日本語の発音が似ている二つの言葉でありますけれども、「ツナミ」というのは日本題じゃなくてロシアの原題で、日本の本、私はこの本は読んだわけではありませんが、きのう国立国会図書館で見ましたら随分太い本で、日本名のタイトルは「北から来た黒船」というタイトルになっています。
これは、先ほども少し申し上げましたディアナ号で日本に来たプチャーチン提督の、ディアナ号で津波に遭って破砕されたけれども、しかし日本との協力の中に新しいヘダ号を建設して日ロ関係の和解をつくっていった、こういう小説の中身なんですね。「ツナミ」。
一方、「ツシマ」というのは、これは、バルチック艦隊が日本に沈没させられ、艦隊が絶滅させられたという流れの中で、このバルチック艦隊に乗っていたノビコフ・プリボイという人の書いた小説で、スターリン時代の初期に書いた小説だそうです。これは「ツシマ」。この小説は、言ってみれば日露戦争の復讐、こういう観点から描いた小説。
だから、この「ツシマ」と「ツナミ」、これは冒頭でも少し申し上げましたけれども、日露関係における二つの側面、要するに、片や日露戦争を忘れるなという側面、もう一方は、日本とロシアの関係の中で、プチャーチンが日本に来たときに、津波に遭って大変お世話になった、その後、日本はプチャーチンからさまざまな造船技術を学んで、そして、その後の日本の造船に大きな反映をしていったというふうな、ある種、両局面の出来事を描いた「ツナミ」と「ツシマ」。この二つの、言ってみればロシアの日本観を形成するような小説、この存在というのは、私は非常に意義深いというか、おもしろいなというふうにして読んだというか、読もうとしているというか、入り口にいるわけですけれども、こうした二つの側面。
最近では、さっき言いました、そういう領土問題に大きく突っ込んでいく中で、終わらざる夏というふうな非常に厳しい受けとめ方がありますが、一方で、ロシアは非常にそういう優しい心根を持った人が大勢いる国家である、こういうふうなとらえ方、この両方のロシアにおける対日観というものをしっかり踏まえた上で外交をうまく展開していかなくてはいけない、そういうふうに思いますが、改めて、今申し上げたようなことについての御感想があれば、外務大臣に聞かせていただきたいと思います。

〇松本(剛)国務大臣 先生がお話しいただいたことは、もう外交すべてにも通ずることであろうと思っておりますが、特にロシアの国と我が国というのは、大変距離としては近い国でありますし、また、いろいろな面での利害というのが交錯する。重なるところもあれば、また利害が衝突するところもあるという意味で、大変外交においては重要な課題であるという認識は、先生の御指摘のとおりではないかというふうに思っております。
その中で、先ほど二つの小説を御紹介いただきました。私どもも、先生の御示唆で、そういった小説が二つあるということを私自身も知るところとなりました。読書については先生の足元にも及ばないところでありますけれども、ぜひ機会を見つけたいと思っておりますし、この二つの方向性をどのように組み合わせて、関係を改善すると同時に課題を解決していくのかという御示唆をいただいたものだというふうに思っておりまして、ぜひ私自身も、改めてそういったことを整理しながら、今後の戦略をさらにしっかりと立てて臨んでいきたい、このように考えておるところでございます。

〇赤松(正)委員 二十一世紀になる直前に就任したというか、プーチンさん、二〇〇〇年から今日に至るまでの十一年、プーチンの時代から今メドベージェフさんと、二人の両頭立てということになっているわけですが、ロシアが今アジアにシフトをして、大きくこのアジアの、言ってみれば石油経済外交というんでしょうか、そういう側面を非常に強めている。日本も、民主党の政権が誕生する時期と相前後して、ロシアとの関係、原油の輸入というのはかなりふえてきているということがあります。中東依存から、ロシアとの石油輸入をめぐっての関係強化というものが出てきているわけで、そういう点でも、今回の震災のちょい前の段階では、先ほど来繰り返しておりますように、メドベージェフ氏の国後島訪問であるとか、北方領土に次々とロシアの要人が行って、それに対して我々が非常に神経をとがらせる、そういう事態が続きましたけれども、先ほど来申し上げているように、こういう事態を迎えて、ロシアとの関係というのは非常に大事だということを強調したいと思います。
最後に、昨日、冒頭申し上げた山下先生との懇談の中で、山下さんは、チェルノブイリに二十年行って、いろいろと共同で、ロシアの人たち、世界じゅうの放射線の研究家と一緒の共同作業をしてきました。それで、日本が、この東京電力福島第一原子力発電所の問題で今まさに塗炭の苦しみを味わっている、このときに、山下先生がまさに仁王立ちのようになって頑張っている。
これって、ロシアからぜひ協力をしたいという申し出はありませんかと聞いたら、いっぱいあるんです。いっぱいあるんだけれども、今の日本政府は、私は今の時点では、ある意味、しようがないなと思います。つまり、日本は独自でやりますというので、そうした支援の申し出を全部断っている。これは、やはり余り好ましいことではないと
いや、一カ月ですから、それは何でもかんでもというわけにいかなかったんだろうと思いますが、ぜひとも、これから先は、そうしたロシアとの関係という面においても、チェルノブイリ、そして福島、この二つの地域、日本とロシアという流れの中で、放射線事故というものをめぐって両国の関係を大きく深化させていくためにも、その山下先生、きょう官邸に呼ばれていろいろな懇談をされているそうですが、そうした、今申し上げたロシアとの放射線医療の共同、協力、これについて、ぜひ前向きで取り組むべきだと思うことについて、御答弁をいただきたいと思います

〇松本(剛)国務大臣 山下先生は、ちょっと今正確な会の名前を私も記憶していないんですが、原子力の今回の賠償に関する委員としても政府にも御協力をいただいているお立場だというふうに承知をしておりまして、その意味で、私どもも、山下先生の御意見もしっかり受けとめてまいりたいというふうに思っております。
結果として実現できていないではないかということも含めて、赤松理事から御指摘を受けた点は努めていきたいと思っておりますが、原子力について、少なくとも私ども外務省がかかわっている中で、日本だけでやるからいいという考え方を持ったことは一度もありません。これについては、何としても、全体の、世界の知恵をかりてでも早く収束をさせなければいけない、こう考えているところであります。
今、放射線医療についてということで具体的にお話があったものと思っております。放射線医療についても、私どもとしては、しっかりと国際的な協力の中で必要なニーズが満たされるような形をとりたい、こう考えているところでございます。
幾つかの点から、支援を断っている、日本だけでやると言われているではないか、こういったようなお話が聞こえてまいりますので、どこでそのように私どもの基本的な考え方とずれたのかということも含めて、今後しっかりまた受け入れられるようにするのも私ども外務省の務めだ、このように思っております。

〇赤松(正)委員 済みません、今言ったのは、放射線医療における、ロシア、チェルノブイリに従事している医療従事者からの協力申し出、それについて、今は自力でやりたいというふうな形になっている、こういうことであります。
以上、終わります。

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