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H23.05.01 森ゆうこ議員(民主): (1)制御棒ひび割れ、(2)流量計データ不正事件、(3)H22年の福島第一二号機電源喪失事故、(4)20ミリシーベル問題

3.11福島第一原発事故以降 国会会議録
177-参-予算委員会-13号 平成23年05月01日
質問者 : 民主党・森ゆうこ議員

≪論点≫
(1)制御棒ひび割れ
(2)流量計データ不正事件
(3)福島第一原発二号機の電源喪失事故 (※注①)
(4)文部科学省学校活動の暫定措置、 年間20ミリシーベルトのICRP倫理原理に関わる諸問題

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(※注①) (3)福島第一原発二号機の電源喪失事故の付帯資料 ⇒ (ア)JNES問題リポート、(イ)JNES対策リポート
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〇森ゆうこ君 被災地の一日も早い復興を、そのために資するように、少し辛口になるかもしれませんが、質問をさせていただきたいと存じます。
まず、被災自治体支援と財源確保について防災大臣に伺います。
特別立法が成立いたしますと被災自治体に対する国の支援が強化されます。補助率のかさ上げや対象事業の拡充などどのように強化され、今回の第一次補正予算案にどう反映されているのか、御説明をいただきたいと思います。

〇国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
まず冒頭、昨日、衆議院におきまして補正の審議があり、その直後に、この困難に当たって与野党心を合わせてしっかりと速やかに審議をしていただきました。そういう意味では、とりわけ野党の皆さんの御寛容と、そして被災者の皆さんに対する気持ちをしっかり受け止めましたので、心からまず感謝を申し上げたいというふうに思っているところであります。
東日本大震災財特法案におきましては、阪神・淡路大震災の際の立法措置と同様の枠組みとしつつも、措置の内容は阪神当時の七十九措置から百四十措置へと相当の拡充を図っております。
具体的には、大津波による被害や被災地の地域の特性を考慮をしながら、災害廃棄物処理や被災市町村の臨時庁舎に係る経費等を対象に追加をしております。上水道、集落排水施設等七種類の施設の事業費の合算額に応じて補助率を最大十分の九まで引き上げ、行方不明者の死亡推定による遺族年金の早期支給、農林漁業者への政策金融資金の償還期間の延長など、より手厚く支援をすることとしました。
今回の補正予算によってこれらの施策を執行していくための経費としましては、災害廃棄物処理事業費に三千五百十九億円、社会福祉施設や警察・消防防災施設等を含めた災害復旧費等で四千百六十億円等々計上しているところであります。

〇森ゆうこ君 ありがとうございました。
今回のこの予算案が成立をいたしますと、大変大事な補正なんでございますが、全額国庫負担の場合を除いて、いわゆる地方自治体の裏負担が生じます。この第一次補正予算による歳出増に伴う地方負担額の増額とその内訳、また、増額のうちいわゆる特交、特別交付税によって措置されるのは幾らで、そのほかについてはどうするのか、伺いたいと思います。

〇国務大臣(片山善博君) 今回の補正予算で、地方自治体に関係するものが相当含まれております。自治体に交付されます国費が二兆三千億円ありまして、それに伴います、先ほどの言葉で言いますと裏負担と称するものが七千三百億円程度見込まれております。
内訳は、災害復旧事業に係る地方負担四千四百億円、それから災害等廃棄物処理、瓦れきの処理などでありますけれども、これで五百九十億円、災害弔慰金等支給事業四百九十億円、災害救助事業四百十億円となっております。合計して七千三百億円でありますが、このうちの六千七百億円はいわゆる起債が充当できます。起債の充当できないものもありまして、それがおよそ五百六十億円、これが一般財源でありますので、これが今回の特別交付税の増額の中から支給をされるということになります。
〔委員長退席、理事川上義博君着席〕
起債で当面措置する財源につきましても、これは後年度、元利償還金に対して、事業によっては一〇〇%、場合によっては九五%という非常に手厚い措置が講じられることになっております。

〇森ゆうこ君 皆様に資料をお配りをさせていただいております。
今回、国は国債を発行いたしませんが、その一方で、今総務大臣から御説明のありましたとおり、起債を認める、災害債それから補正予算債、災害対策債ですね、災害復旧事業債ということで今お話がございました。必要があれば六千億近くのということになるんだと思うんですが、国が国債を発行しない、なぜ被災自治体には借金をさせるんでしょうか。被災自治体が起債をちゅうちょすることによって、本来速やかに執行されるべきこの一次補正予算の執行が遅れるのではないかというふうに思いますが、そういう心配がないということを是非しっかりともう一度御答弁いただきたいと思います。

〇国務大臣(片山善博君) 一見、国は国債を発行しない、しかし自治体の方はかなりの額の起債を発行することを予定されているということで、何やら国が我さえよければという、そういう予算になっているんではないかという御懸念かもしれませんが、決してそんなことはありません。先ほど申しましたように、国費が相当程度今回地方自治体に交付をされます。今回の補正予算といいますか、その災害対応の一つの基本的な考え方は、できる限り自治体には国費を今投入するということを旨としておりまして、それはかなり国の当局の方も理解を示していただいたところであります。
〔理事川上義博君退席、委員長着席〕
しかし、一定程度の起債が必要となることはこれは確かでありますが、これも、先ほど申しましたように、後年度一〇〇%の元利償還を交付税で算入する、ないし九五%算入するということでありますので、実質的な自治体の負担は非常に極小になるということでありますし、当面の資金も国からのいわゆる政府資金といいますか、財政融資資金を基本的に充てることにしておりますので、借りやすい、低利であるということも付言をしておきたいと思います。

〇森ゆうこ君 財務大臣、なぜ埋蔵金を財源として使わなかったんでしょうか。埋蔵金は幾らあるんでしょうか。

〇国務大臣(野田佳彦君) いわゆる、ちょっと埋蔵金の定義、これは明らかでありませんけれども、仮にその特別会計等で発生する剰余金等で考えるならば、いわゆる税外収入としては平成二十一年度の決算後で十一・九兆、二十二年度補正後十・六兆、二十三年度当初七・二兆と、可能な限り活用はさせてきていただいているというふうに思います。
今般の補正予算においても、先ほど来議論がございましたけれども、鉄運機構の国庫納付金の一・二兆を含めて臨時財源二・五兆、それから高速道路機構からの二千五百億円の国庫納付など様々な工夫をさせていただいております。
幾らあるかというと、これを先ほどの特会の剰余金として考えるならば、平成二十一年度決算における各特別会計の歳入と歳出の差額である剰余金は、単純に合計した場合は二十九・八兆になりますが、ただ、これは国債整理基金とか外為特会とか使いにくいものがいっぱいあるということは御理解いただきたいと思います。

〇森ゆうこ君 皆様のところに資料をお渡しをいたしました。三月二十三日にこの予算委員会で行いました公聴会において公述人としておいでいただきました菊池英博先生、すばらしい公述でございましたが、そのときに使われた資料でございまして、今財務大臣がおっしゃったように埋蔵金まだまだあるんですね。使うか使わないかはこれは政治の意思なんですよ。なぜ使わないんでしょうか。私は使うべきだと思います。
そして、二次補正に向けて増税論がございますけれども、財務大臣、過去十五年間、いや、過去三十年と言ってもいいんですけれども、まあ過去十五年間、増税して景気が回復して財政が好転したことはありますか。

〇国務大臣(野田佳彦君) 二次補正に向けて増税論があるというお話でございましたが、政府として増税ありきで考えているわけではないということは、これは明確に申し上げておきたいと思います。復興に向けての青写真を作った上で、それを実現するための財源というのは歳出歳入両方からしっかりと検討していきたいというふうに思います。
過去十五年、過去三十年の増税して景気回復したことはあるかというお尋ねでありますが、過去の数次にわたる税制改正が経済や財政にどういう影響を与えたかということは、その税制をもってだけでは語れないと、経済の変動はいろんな理由があると思いますので、確定的には申し上げられないというふうに思います。

〇森ゆうこ君 増税して景気が良くなって財政再建したなんてことはないんですよ。そういう間違った政策を絶対取らないでいただきたいと思います。
菊池公述人からも、日本の財政は総借入れから政府が保有している金融資産を引いた純債務できちっと見るべきなんですということで、その次の資料を御覧いただきたいと思いますが、ギリシャとは全く違う日本の財政事情という資料でございまして、是非間違った財政運営をしないでいただきたいというふうに思います。
デフレ、円高を克服するためにも、他党の先生方、また我が党でも今議論が活発になっておりますけれども、日銀国債引受けなどいろんな方法がございますので、是非大胆に財政出動して、東日本を復興すると同時に日本経済を再生させるべき、復活させるべきと考えますが、いかがでしょうか。

〇国務大臣(与謝野馨君) よく言われるのは、国債を発行して日銀に引き受けさせろと。この説は説として耳を傾けてもいいんですが、こういうことをやりますとやっぱり財政規律に、やっぱり溺れる、麻痺状態が起きてきて癖になる、癖になることはやってはいけないと。それから、お金を印刷するということは、一般の国民が持っている財産を薄めることになるわけですから、そういうやはり野方図な財政運営をやってはいけないと、これはもう当たり前の原則だと私は思っております。

〇森ゆうこ君 野方図な財政運営ではなくて、東日本を復興させるための財源として当然出してもいいというふうに思います。
次に移ります。
原発事故について質問をさせていただきます。
除染のために郡山市は学校のグラウンドの表土を削り取りました。放射線量はどれくらい減少したのでしょうか。
私は新学期前に政府として取り組むべきであったと考えますけれども、今後の対応について文部科学大臣に御答弁をお願いいたします。

〇国務大臣(高木義明君) 森委員にお答えをいたします。
郡山市におきましては、御承知のとおり、市独自の判断で、地表から一センチメートルの高さの空間線量率が一定以上の学校において校庭などの表土除去を行ったと聞いております。
文部科学省の調査では、調査対象となっている郡山市内の学校については、表土除去を行った郡山市立の薫小学校では、二十一日三・九マイクロシーベルトであったものが、二十八日には一・〇マイクロシーベルトに下がっておるということでございます。これ以外の表土除去が行われていない学校も、いずれも数値は下がっております。例えば、毎時三・七マイクロシーベルトあったものが二・六マイクロシーベルトになったということも出ております。
文部科学省としては、直ちに土や砂を入れ替えることをしなくても、毎時三・八マイクロシーベルト未満であれば安全に平常時の活動を行うことができ、また毎時三・八マイクロシーベルト以上の場合には、屋外で一定の、一日当たり一時間程度に抑えることによって線量も減りますし、また手洗いやうがいなどの励行に留意をすることによって児童生徒の安全の確保がされると考えております。
一方で、国としては、福島県などとも今後とも十分な連携を取りながら、継続的なモニタリングが重要でございますので、設置者である市町村教育委員会の意向も踏まえながら、児童生徒、保護者の安心のために万全を尽くしていきたいと思っております。
なお、御承知のとおり、このことにつきましては、あくまでも私どもとしましては暫定的な考え方として、原子力安全委員会の助言を得て、そして原子力災害対策本部の見解を踏まえて私の方から当該学校に通知をしたところでございます。なお、これはあくまでも暫定的ということでございまして、当面、夏休みについてはまたそれについての見直しも行うことにいたしております。
以上です。

〇森ゆうこ君 大変残念な御答弁でございます。
ICRPの勧告を理由に、今のは結局、年間二十ミリシーベルトという大変厳しい基準値を子供たちに強いている。私はこれは認められないという立場でございまして、ICRPの勧告には、前提として、政府がきちんとした除染対策というか、いろんなことをやってできるだけ放射線の量を減らしていく、放射線の被害を減らしていく、そういう政府がやるべき大前提があるんですよ。そして、ICRPの勧告の中には、政府が引用した一〇九、一一一、どちらも子供たちに対する配慮をきちんとやるようにということが書いてあるので、大変残念なんですが、ちょっと議論させていただきたいと思います。
文部科学大臣、放射線管理区域とは何ですか。

〇国務大臣(高木義明君) 放射線管理区域とは、原子力発電所や放射性同位元素を取り扱う病院などの施設の中で、放射線の線量等が一定以上を超えるおそれのある区域としてその設置者により指定されている区域をいうと、こういうことでございます。

〇森ゆうこ君 そこは立入禁止ではありませんか、一般の人は。

〇国務大臣(高木義明君) そういうことになっております。

〇森ゆうこ君 これは文部科学大臣が決めているんですけれども、放射線管理区域は一・三ミリシーベルト、三か月で、三か月でですよ、三か月で一・三ミリシーベルトというふうに規制をされております。この数値の根拠は何ですか。

〇国務大臣(高木義明君) そうですね、放射線量、三か月で一・三ミリシーベルト超えるおそれのある場所と定義されております。(発言する者あり)

〇委員長(前田武志君) 根拠、その根拠についてのお尋ねです。

〇国務大臣(高木義明君) この根拠につきましては、法令に定めるいわゆる職業人の被曝の限度、これは年間限度を五十ミリシーベルト、こういう十分な余裕を持って管理するために、その十分の一の五ミリシーベルトの相当の線量を三か月ごとに分割をして基準として決めております。

〇森ゆうこ君 この度文部科学省が決められましたこの学校安全基準値年間二十ミリシーベルトというのは、今の放射線管理区域、これは年間で見たときにその放射線管理区域の規制値の何倍になりますか。

〇国務大臣(高木義明君) これにつきましては、年間で換算しますと管理区域は五・二ミリシーベルトであります。これは、強力な放射線源の存在という言わば潜在的危険性を前提に管理区域というものを設定をして、注意深く放射線管理を行うことを事業者に課しておるわけでございまして、したがいまして、そもそも強力な放射線源が存在しない学校に関して、この放射線管理区域と比べて何倍だという形で比較することは私は適切ではないと思っております。

〇森ゆうこ君 済みませんが、年間五ミリシーベルトが放射線管理区域の基準値です。その四倍の二十ミリシーベルト、これをなぜ子供たちの学校安全基準値にしているのか。私は、これ絶対認められないと思うんですよ。いかがですか。

〇国務大臣(高木義明君) これは先ほども申し上げました、まず国際的な放射線の専門家で構成された国際放射防護委員会の勧告に基づいたものでございます。いわゆる年間二十ミリシーベルトというのはあくまでも上限でありまして、私たちは一ミリシーベルトを目指してその線量の軽減を図っていく。
最たるものは一日も早く原子力発電所の収束が何よりでございます。しかし、今そういう経過中でございますから、地域の皆様方のコミュニティーあるいは学校教育等々を考えまして、私どもとしては、これをまず出発点として、そして日々重要なのはモニタリングでございます、モニタリングをして、また学校の先生にも線量計を着けていただいて活動を行っていただく、そしてできるだけ屋内で学校教育ができるように配慮もしていく。このことによって私どもとしては、この年間二十ミリシーベルト以下ということについてはあくまでも暫定的な考え方として、できるだけ不安がないように決めさせていただくことでございます。

〇森ゆうこ君 櫻井副大臣、お医者さんですから、私、通告していないんですけれども、ちょっとお医者さんとしての意見を聞かせていただきたいんですが、この年間二十ミリシーベルトというのは、文科省の提出した資料によると、レントゲンを、これ比べるのは余り良くないんですけれども、二百回から四百回といいますか、要するに二日に一回ぐらいは子供たちにレントゲンを受けさせると同じような数値だというふうに思うんですけれども、お医者さんとしてどうお考えになりますか。

〇副大臣(櫻井充君) 森委員にお答えしたいと思います。
急な質問なので、ただ私たちは、例えば妊娠している可能性のある女性の方が来られている際には、妊娠しているかどうかの確認を行ってからそういう検査をさせていただいております。ですから、子供さんたちに今のような、基本的に言えば、相当重篤な疾患があって検査を行うことがその子供たちにとって何らかの利点があると考え得ることは仕方なしにそういう行為は行いますが、一般的にこういう行為を行うということはないというふうに認識しております。
我々医療人も実は被曝をしております。これは、カテーテルの検査などを行った際に防護服を着ても結果的に被曝しておりまして、これも今お話があったような線量で規定はされております。五年間で百ミリシーベルトですから年間二十ミリシーベルトということになるんだと思いますが、これとて、これは患者さんの検査を行う、治療を行っていくというある種の利点があるから被曝を覚悟して医療人は行っている行為であって、これを望んでやっているのかというと、必ずしもそうではないということだというふうに我々は思っております。
以上でございます。

〇森ゆうこ君 安全委員会にちょっと伺いたいんですけれども、この二十ミリシーベルトに決めた過程、議論が安全委員会のホームページに載っておりません。議事録がない。一体誰が、いつ、どのように議論をしたんですか。
ICRP、ICRPといいますけれども、ICRPに対する批判として、ECRR、欧州放射線リスク委員会、内部被曝をきちんと重視する、そうしなければならないという、そういうものもあるんですよ。しかも、皆さんが引用されているICRP一一一、一〇九に、どちらにおいても女性と子供、特に子供たちには特に配慮をすべきということも書いてあるじゃないですか。子供たちの配慮はちゃんと入って二十ミリシーベルトなんですか。

〇政府参考人(班目春樹君) この問題につきましては、四月の九日ぐらいだったと思いますけれども、文部科学省の方からいろいろと御提案があって、その後、断続的に安全委員会と文部科学省の方で協議を進めてきております。そして、結局、安全委員会としては子供たちに年間二十ミリシーベルトを浴びさせていいとは回答してございません。あくまでも、これICRPで定めた現存被曝状況である一から二十ミリシーベルト・パー・イヤーを守ることはもちろんのこと、その範囲内で、ALARAといいますけれども、できる限りの努力をして浴びる線量を減らすこと、それを条件に助言をしたということでございます。
したがいまして、文部科学省に対しましては、少なくとも二週間置きには安全委員会の方にモニタリングの結果などを報告し、その結果次第では安全委員会としては更なる助言を行っていくというつもりでございます。

〇森ゆうこ君 議事録がありませんよ。
それで、できるだけの被曝をさせない努力をすると。今おっしゃったとおり、大前提なんです。子供に対する配慮、何も言っていないじゃないですか。しかも、さっきの、文部科学大臣、郡山市長の英断でグラウンドの表土を削り取った、こういうのを努力というんですよ。除染をしていく、できるだけ放射性物質を取り除いて放射線量を減らしていく、そういうことが前提なんですよ。やっていないじゃないですか。
直ちにこの二十ミリシーベルト、撤回をして、きちんと除染を行い、そして必要であれば子供たちの避難、これを支援すべきだと思いますけれども、もう一度答弁を求めます。

〇国務大臣(高木義明君) もう委員御承知のとおり、私どもも放射線のリスク、決して甘く見ていてはいけないと、このように思っております。その上で、子供たちの健康、安全、これは何よりだと、このようにも考えております。
そういう中で、私どもとしましては、国際的な基準、そして原子力安全委員会の助言を踏まえてこのような措置をさせていただいておるものであります。年間で二十ミリシーベルト、毎時三・八マイクロシーベルト、この基準を設定をさせていただいて、そしてそれ以下では安心をしてください、そういうことを言っております。
なお、今安全委員会からも話がありましたように、私どもは毎週モニタリングをしておりますが、安全委員会には二週間ごとにそれを報告することになっております。また、それを踏まえてまた評価がされることになっております。
私どもとしましては、比較的線量の高いものがずっと続くことがあれば、我々としても、福島県などとも連携を取って何らかの措置をしなければならぬと考えておりまして、今後、必要に応じて私たちとしては十分な対応を考えております。
また、表土を取って、その取り方の工法についてもこれも慎重を期さなきゃなりませんし、またそれを持っていくところも十分に検証しておかなければ新たな混乱が出てまいります。こういうことも私どもは今十分内部で検討しておりまして、私たちとしては今後とも必要に応じれば、そういう事態の変化があれば、我々としては最善の対応を図っていく、このようにしております。

〇森ゆうこ君 後でまた聞きますけれども、放射線作業従事者の労災認定についてちょっと伺いたいんですが、認定された被曝量の最低値は何ミリシーベルトでしょうか、副大臣。

〇副大臣(大塚耕平君) お答え申し上げます。
昭和五十一年度以降で十件の労災認定がございますが、被曝線量の最も低い事例は五・二ミリシーベルトでございます。

〇森ゆうこ君 皆様のお手元に今の放射線影響協会調べ、「放射線被ばくの労災認定について」、これはなかなか厚生労働省出してくださらなかったんですけれども、御提出をいただきました。
白血病で労災認定をされた一番低い被曝量が五・二ミリシーベルト。低線量の被曝、これの晩発性、要するに後になって、直ちに健康に影響はないかもしれないけれども、後になって出てくるもの。例えば、チェルノブイリのときに子供たち、甲状腺、これは四年とか五年たって、それから今、二十年たって、二十五年たっていろんな障害が出てきている方がいらっしゃる。このことに注意をしなければいけないし、繰り返しますけれども、ICRPは特に内部被曝、そして晩発性障害について考慮がないということで批判がある組織なんですよ。きちんと海外のそういう情報等も検証していただきたいというふうに思います。
それで、作業従事者もだんだん厳しい環境に置かれてきております。作業従事者の命を守るためにも造血幹細胞採取、保存を行うべきではないかとこの間厚生労働委員会で提案しましたが、もう一度答弁をお聞かせください。
また、米国やドイツではセシウムやプルトニウムの被曝軽減薬を国として備蓄体制が取られておりますけれども、政府におかれましてはどのような体制を今後取るでしょうか。

〇国務大臣(海江田万里君) 森委員にお答えをいたします。
この問題につきましては、既にお答えもございますが、一時的に大きな線量を被曝することに備えるという観点から、造血幹細胞の事前採取、凍結という手法があることは承知をしております。この対応の一つの選択肢という位置付けに現在はあるところでございます。
そして、本件に関しましては、原子力安全委員会から現時点での復旧作業従事者に対する造血幹細胞の採取は必要ないとの助言も得ているところから、現時点ではこの助言を採用することが適切と考えております。
また、被曝軽減薬の国内備蓄については、原子力安全委員会の指針を踏まえて、広域に影響を与える可能性の高い放射性物質である沃素を主に考慮して、現在は安定沃素剤を備蓄をしております。
一方、セシウム、プルトニウムの被曝軽減薬については、今般の原子力事故に伴う作業の状況を踏まえて、プルシアンブルーとDTPAをそれぞれ約五百名分確保しているところですが、今後の備蓄体制の整備については海外の状況も踏まえて検討してまいります。

〇森ゆうこ君 この間、東電の女性社員が法定被曝限度を超えました。女性の場合は法定被曝限度は低くなっているわけでございますけれども、線量計、要するに外部被曝はそんなに高くなかったんですね。しかし、調べてみたら、要は内部被曝がその三倍、四倍、五倍ぐらいあったんでしょうか。さっきも言っているんですけれども、この内部被曝についてICRPは全然重視していないんですよ。だから、別なECRRとか、そういうところをきちんと参考にすべきなんです。
今回のこの二十ミリシーベルト、文部科学大臣、もう一度伺いますが、これ二十ミリシーベルトなんですけれども、ほとんど内部被曝考慮されておりませんよね。それから、これまでの一番被曝が多かったと思われる三月十一日以降の数日間、この部分の積算被曝量も考慮しておりません。線量も考慮しておりません。これはなぜですか。

〇国務大臣(高木義明君) まず、災害発生直後から一年間、これは均等に推移した場合に、年間二十ミリシーベルトに到達する空間放射線量率として毎時三・八マイクロシーベルトということを設定したわけでありまして、実測に基づく推計値を用いて事故発生直後から学校再開まで言わばその学校の線量が計測される状況になったと、これを推計値として積算総量に勘案しております。
しかし、それをしても、放射性物質の減衰がありますこと、また、学校での生活は空間放射線率の低い校舎、園舎の中で過ごす時間が多い、また、学校内外での屋外活動を一定時間抑えれば、いずれの学校においても児童生徒の受ける線量が年間二十ミリシーベルトを超えることはない、こういうふうに私たちは考えております。
そういう形で、なお、このICRPの勧告の参考値、内部被曝の問題については、土壌検査の結果、分析したところ、内部、外部合わせた全体の被曝量の平均二%程度である。このことについては、国際原子力機関、IAEAが土壌検査を行って内部被曝量を推計するために提唱しております信頼性の高い専門的手法を用いたものでございまして、この件についても、私どもは専門家の様々な声を聞いて、このところでは心配ないと、このような判断でございます。

〇森ゆうこ君 今後も放射線量は累積するんですよ。原発はまだ止まっていないんです、放射線を出すのを止めていないんです。今毎日、現在も何万ベクレル、何テラベクレルですか、出しているんですよ。
経産大臣、現時点において、今毎日何ベクレルの放射性物質が出ていますか。

〇国務大臣(海江田万里君) 森委員にお答えをいたします。
今委員が御指摘になりました毎日何テラベクレルも出ているということにつきましては、原子力安全委員会が四月の五日の時点で推計をしております。これが百五十四テラベクレルということでございますが、ただ、これは後で原子力安全委員会からもお聞きいただければよろしいかと思いますが、私どもは、何といいましてもプラントからの放射性物質の放出実態を正確につかみ切れていない状況でございます。ですから、そうなりますと環境中のモニタリングをやはり丹念にやっていくことが肝要かと思いまして、この環境モニタリング、やはり一番炉に近いところの敷地境界線で、過去最高の値を示しました原子力の発電所の正門がございます。この正門付近で四月三十日現在、毎時四十九マイクロシーベルトであり、一番高かったのが三月十五日に記録しました一万一千九百三マイクロシーベルトということでございますから、これよりかなり低減をしているということは確かでございます。

〇森ゆうこ君 百五十四テラベクレル毎日出ているんですよ。だから、止まっていてこれから良くなるというんだったら、さっきの文部科学大臣の、まあ百歩というか一万歩譲って理解できなくはないですけれども、まだまだ放射線が出ている中で、なぜ子供たちの放射線被曝減らす努力をしないんですか。私は、子供たちの未来に責任が持てないと言って、自分の子供をそんなふうにさせたくないと言って泣いてお辞めになった小佐古参与の気持ちがよく分かります。よく、もう一度最後に聞きますから、ちょっと考えておいていただけますか。
それで、農水大臣にお聞きしたいんですけれども、放射線の多い田畑などの作付けはしばらく禁止して、表土を取り去って除染に専念すべきだという専門家の指摘がございます。雨によって浸透する前に直ちに実施すれば回復も早いと。そして、その収入は政府が補償すると。そういう方法は考えないんでしょうか。耕したり植物が根を張ることによって土の中に放射性物質が拡散する、それでチェルノブイリは困ったんですね。そしてまた、収穫した後に検査をしますというふうにおっしゃっているんですが、収穫した後にお米、相当放射線が出たら、これは更にイメージダウンにつながってしまうんじゃないんでしょうか。
ここはやはり政治決断なんですよ。政治家じゃなければ英断できないんですよ。そういう大胆なことで回復を早くする、その方が福島県、私も大好きな、もう隣ですから、福島県がきれいになっていく、それが早まると思うんですけれども、いかがでしょうか。

〇国務大臣(鹿野道彦君) この汚染された土壌というふうなものを、これに対してどうするかということでございますけれども、安全な農産物がこれからも再生産されるように、このことを考えたときに、やはり今先生からの御指摘のとおりにどうやって土壌の浄化をやっていくか。
そういう意味で、今日、農林水産省といたしましても、土壌中の放射性物質というふうなものをどうやって低減させるかというような、そういう手法があるのかどうかも含めまして土壌改良に関するもう調査研究に入りました。このようなことによって技術というふうなものの確立が土壌の浄化につながるようにしていきたいと、こんなふうに思っておるところでございます。
当然のことながら、今先生から御指摘のとおりに、作付けができないというふうなことに対しては当然補償がなされるものと思っておりますし、補償がなされないというようなことでありますならば補償がなされるようにあらゆる努力をしていかなきゃならないと思っております。

〇森ゆうこ君 できるだけ放射性物質を取り除いていく、放射線量を減らしていく。そのために、それまでは、もちろん風評被害も困るんですが、しかし私は安易にこの規制値を、もう文科省のは本当に話になりませんけど、規制値を緩和していく、食品についても、これは絶対やめていただきたいと思うんです。
それで、お昼のNHK、そして今日は何か緊急速報の点検の日だそうですので、午前中の質問はこれで終わらせていただきますけれども。
総理、午後に質問させていただこうと思っていたんですが、私は、これだけの被害を起こす原発に安全なんてないんです、一〇〇%。安全なんてないんです。事故が起きたときにはこういう状態になる。地震国日本において、私は新潟県選出でございまして、世界最大の柏崎刈羽原発がございますが、そういう意味で私も、大変この原発の問題、もっとしっかりと検証しなければならなかったということで本当に反省をしているんですけれども、もうこの際、脱原発宣言をすべきではないでしょうか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) 今回の原発事故が極めて重大であり、その原因はこれから徹底的に究明しなければならないと思っております。また同時に、エネルギー源として化石燃料、さらには太陽や風力といったようなクリーンなエネルギー、そしてこの原子力エネルギー、大きくはこの三つのエネルギーで日本のエネルギー政策を進めて今日まで来ているわけですけれども、これから先、どういう方向で進むべきか。私は、原子力の安全性についてシビアにチェックするということと同時に、太陽やクリーンなエネルギーをもっと重点を置いて進めていく、これはグリーンイノベーションにもつながることでありますので、そういう方向も大変重要だと思っております。
いずれにしても、まずは収束を図り、そして徹底した原因究明を図る中でエネルギー政策全体の方向性の中で議論してまいりたいと、こう思っております。

〇森ゆうこ君 午前中の質疑はこれで終わらせていただきます。

〇委員長(前田武志君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
午後一時に再開することとし、休憩いたします。
午前十一時五十二分休憩
─────・─────
午後一時開会

〇委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
休憩前に引き続き、平成二十三年度補正予算三案を一括して議題とし、質疑を行います。森ゆうこ君。

〇森ゆうこ君 午前に引き続き、質問をさせていただきます。
本日は、東京電力清水社長においでいただいております。脱原発宣言をすべきではないかと午前中、総理に御質問を申し上げました。そして、今回の事故を契機に私も改めていろんなものを調べまして、やはりこの地震国日本において原発を運転していくということ、営業していくこと、これは余りにもリスクが大き過ぎるというふうに思います。そして、非常に安全である、そしてコストが安いというふうに言われてきた原発でございますけれども、本当にそうだったのか。そうではない。今回のこの事故の収拾のために一体どれだけの費用が掛かるのかも分からない。そういう意味で、企業としても経営判断として、むしろ東京電力さんも脱原発、シフトしていくべきではないかと思います。
この安全神話、いかにしてつくられたのか。私は、この「知事抹殺」、佐藤栄佐久前福島県知事、先週日曜日に矢も盾もたまらずといいますか、突然お邪魔をいたしまして、二時間ぐらいでしょうか、お話をいろいろ伺ってきました。この原発、元々は推進派であられた佐藤栄佐久さん、それがこの原発の危険性、そして財官学の連携といいますか、原子力村という言葉もございますけれども、その癒着構造の中で非常にこの原発の安全性がゆがめられてきたという問題に改めて驚愕をいたしておりますし、闘ってきたこの佐藤さんが「知事抹殺」ということで、どう考えてもこの裁判はおかしいんですよ、後で法務大臣に見解を聞きたいと思いますが。
まず、本当に原発は安全だったのか、安全に運行されてきたのかということについて東京電力さんに伺いたいと思うんですけれども、流量計データの不正事件、そして制御棒のひび割れ事件というのがございました。これについてちょっと伺いたいと思いますので、経緯を教えてください。

〇参考人(清水正孝君) ただいまの御質問であります制御棒のひび割れ、そして流量計データ不正という問題でございます。お答え申し上げます。
制御棒、もう御存じのとおり、大変原子炉を止める重要な機器でありますが、しかしながら、二〇〇六年に福島第一原子力発電所の三号、五号、六号、そして柏崎刈羽原子力発電所の二号機、六号機におきましてハフニウム板を使いました制御棒にひびが確認されました。なお、ひびの発生した原因は、中性子の照射によってハフニウム板が伸びまして応力腐食割れが進展してきたものだというふうに考えられます。このようなひびを考慮いたしましても、地震時において止める機能に問題はないということは評価、確認されております。
また、本事象に関する調査結果につきましては原子力安全・保安院へ御報告もいたしており、保安院からも安全性に問題がないという評価もいただいております。
その後でありますが、このタイプの制御棒を使用していたいずれのプラント号機も、現在はほかのタイプに制御棒を交換いたしております。
それからもう一点であります原子力の流量計の件でございます。
原子炉の給水流量は、原子炉で発生する熱量を算出するために大変重要なデータということであります。しかしながら、これも二〇〇六年に、原子炉への給水を計測する流量計について、メーカーによる据付け前の流量試験においてデータの不正が確認されました。これに対しまして、当社は、当該流量計の製造記録あるいは過去の運転データを評価し、法令上あるいは安全上は問題ないということを確認いたしまして、原子力安全・保安院へも御報告いたしております。
したがって、当該の流量計は交換いたしておりません。また、当社は不正行為には関与していないということも改めて確認させていただいております。
経過は以上でございます。

〇森ゆうこ君 交換していないんですね。
皆様のところに資料をお付けをいたしました。図解したものを見ていただきますと、総理は大変お詳しいようですけれども、私は完全に文系ですのでよく分からないながらも、このプラント系統図を見ますと、この流量計がいかに重要なものかは素人でも分かります。つまり、原子炉は冷やさなきゃいけないんでしょう。その冷やす水、それをしっかりと規定どおり流されているのか確認するためのこの流量計、これが試験をするときにデータが不正に改ざんをされている。そして、まだ交換もしていない。全部メーカー任せなんです。東芝ですね。そういう不正が行われて、これは内部告発によって発覚をしたということであります。
そして、これだけ重大な問題にもかかわらず、原子力保安院、何で厳重注意、これで終わったんですか。

〇政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。
経緯についてはただいま委員御指摘のとおりでございまして、流量計に関しましては、内部告発から始まって、原子力安全・保安院の方におきまして精密な検査等々、原データに当たるなどの調査をした結果、安全性については問題ないと確認したものでございますけれども、内容に関しましては、今御指摘のように厳重注意ということで、その後、再発防止対策、そういったことを求めまして、その実施を確認していくということで処理をしていったものでございます。

〇森ゆうこ君 経産大臣、お聞きしたいんですけれども、こういう重要な不正、これは厳重注意で終わっている。これについていかが思われますか。

〇国務大臣(海江田万里君) 特に、内部告白がありながらそれを握り潰していたということは大変大きな事柄でございますので、もちろん今そういうことのないようにしっかり指導をしているところでございますが、そういった厳重注意ということだけでは済まされるものではないと思っております。

〇森ゆうこ君 亡くなられた中川経済産業大臣がこの問題に非常に怒られて、相当詳しく厳しく調べられていたと。しかし、中川大臣が替わられて直後に、時系列を見ますと、この厳重注意でさらっと終わっている。なぜなのかなという気がいたしますし、この制御棒なんですけれども、図を見ていただくと、ぼろぼろなんですよ、これ。まだ図はこういうふうになっていますけれども、このひび割れ事件の報告書には写真も付いておりますが、大丈夫なんですか。制御棒がちゃんと働かないと緊急停止もできないんじゃないんですか。

〇政府参考人(寺坂信昭君) お答え申し上げます。
当時、制御棒のひび割れに関しまして、私どもと専門家との間での様々な意見交換の結果、一定数値、要は中性子の照射時間、制御棒の使用時間、これを超えますとひび割れが発生するという可能性が高いというふうに推定をいたしまして、したがいまして、その一定数値に至るまではともかくといたしまして、それに近づいて超える場合には制御棒をあらかじめ全挿入ということで、完全に挿入をした状態で運転するように指示をし、そのように電力事業者の方でも対応をしてきたところでございます。

〇森ゆうこ君 緊急時に押し込めないわけですよ。なぜかというと、ひびが割れていてめくれていて、突っかかって緊急時に入らないと、そういうことが書いてあります。これが原発の現実でございます。
それで、このひび割れが確認されて、福島第一原発三号機、何本ひび割れが確認されていて、それは交換しましたか。

〇委員長(前田武志君) どなたかな。

〇森ゆうこ君 東京電力。

〇参考人(清水正孝君) 失礼しました。
五本でございます。交換いたしております。

〇森ゆうこ君 交換した。

〇参考人(清水正孝君) はい。

〇森ゆうこ君 交換したということですけれども、交換したという報告書、数日前から求めておりますけれども、交換した報告書はどこにあるんですか、原子力安全・保安院。

〇政府参考人(寺坂信昭君) 報告書そのものを現に見ているわけではございませんけれども、全てボロンカーバイド方式の制御棒に交換したというふうな報告を受けてございます。

〇森ゆうこ君 なぜ報告書がないんでしょうか。

〇政府参考人(寺坂信昭君) 失礼いたしました。
ちょっと報告書を今確認さしてください。

〇森ゆうこ君 報告書、何日も前からお願いしているんです。そして、返事が来ません。メールが送られてきましたけれども、あちこち探しておりますが見当たりませんということでございます。どうなっているんですか。
東電に伺います。二〇一〇年六月に、つまり去年の六月でございますけれども、福島第一原発二号機の電源喪失、水位低下事故について報告をいただきます。

〇参考人(清水正孝君) 御報告申し上げます。
二〇一〇年六月に発生いたしました福島第一原発二号機の事故でございます。
これは、経過を申し上げます。
作業員が誤りまして電源系のリレーに接触して誤動作したことによりまして発電機が停止する、同時に原子炉が停止した、あわせて外部電源が喪失されたと、こういう事象でございます。
原子炉の水位につきましては、蒸気で駆動する冷却装置、これが、運転員が起動させまして適切に確保されております。また、電源につきましては、非常用のディーゼル発電機が自動的に起動をいたしております。その約三十分後になりますが、外部電源の復旧も完了いたしまして、その一時間後には通常の電動駆動のポンプへの切替えも終わり、原子炉に給水していると、こういう経過でございます。

〇森ゆうこ君 三十分も動かなかったんですね。

〇参考人(清水正孝君) 外部電源への切替えが完了するまで三十分掛かったということであります。

〇森ゆうこ君 非常用ディーゼル発電機が三十分近く動かなかったのではないかという報道もございます。非常用発電機が作動するまでに何分掛かりましたか。

〇参考人(清水正孝君) 非常用ディーゼルは正常に作動し、その後、外部電源に切り替わったと、こういうことでございます。

〇森ゆうこ君 切り替わるまでに三十分掛かっているんでしょう。その間、電源がなかったんじゃないんでしょうか。

〇参考人(清水正孝君) 非常用ディーゼルで電源が確保されておりました。

〇森ゆうこ君 しかし、原子炉内の水位は約二メーター低下したというふうな報告も受けておりますけれども、どうなっておりましたでしょうか。

〇参考人(清水正孝君) 一時的に低下しましたが、速やかに復旧してございます。

〇森ゆうこ君 曖昧な表現ですのでよく分かりません。何メーター低下して、何分間そういう状態が続いたんでしょうか。

〇参考人(清水正孝君) 二メーターくらい低下した状態が約三十分でございます。

〇森ゆうこ君 今回の事故と同じようなことが起きているわけですよ。あわやメルトダウン、そういう状況が起きかねない。二メーター水位が下がって三十分それが続いた。
原子力保安院、これは確認していますか。

〇政府参考人(寺坂信昭君) 私どもといたしましては、先ほど清水社長がお答えしたラインで、非常用ディーゼル発電機は起動いたしましたけれども、電源切替えに伴います瞬間的な停電が発生したために原子炉内での圧力が上昇して給水停止、それから原子炉の水位の低下という事実があったというふうに確認をしております。そのため、安全弁が開きまして原子炉圧力を下げるとともに、原子炉隔離時冷却系、これが自動起動する前に手動で起動させまして水位を回復、維持をしたというふうに理解をしてございます。

〇森ゆうこ君 清水社長、なぜこの事故を契機に、外部電源喪失時の対応の再点検、そして対策を講じなかったのでしょうか。まさしく今回の地震で起きた外部電源喪失という事態を既に昨年の六月に経験しているではありませんか。

〇参考人(清水正孝君) ただいまの事実経過のとおり外部電源が喪失されたということでありますが、運転員の操作により速やかに復旧がなされたという経過もございました。
一方、今回の福島第一原子力発電所の事故は、やはり大地震によって外部電源が喪失する、さらに津波によってディーゼル発電機の機能が喪失してしまったと、このような事象でございます。結果といたしまして今回の事態を引き起こしてしまったということについては深く反省し、大変申し訳ないと思っておるところでございます。
今回の福島の第一事故につきましては、これから外部の有識者の方々も含めた事故調査委員会で調査、検証をしてまいりたいと、このように考えております。

〇森ゆうこ君 答えになっていませんよ。言わば、今回の地震による外部電源喪失という事態を既に昨年の六月に経験しているんです。想定外では済まされないんです。何か衆議院の方で免責ということを大きな声でおっしゃった方がいらっしゃるようですけれども、とんでもない話だと私は思います。外部電源喪失というのは昨年のうちに既に経験していたことであり、それに対する対策を講じなかった、これは明らかに人災ではありませんか。

〇委員長(前田武志君) どなたに答弁を求めておられますか、森先生。社長ですか。

〇参考人(清水正孝君) 柏崎刈羽の反省という意味では、中越沖地震の経験も踏まえまして、例えば、対策本部を設けております重要免震棟の設置であるとか消防署の設置であるとかという可能な限りの対策は講じてまいりました。

〇森ゆうこ君 外部電源喪失時の事態を経験していながら、それに対する対策を講じなかったんです。
総理、まさしくこれは人災ではありませんか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) 今の指摘を私も注意深く聞いておりましたけれども、外部電源がダウンした、いわゆる遮断された後、いわゆる非常用のディーゼル発電がすぐ起動したけれどもまた停電をしたというようなことを、保安院の説明の中にあったのかなかったのか少し曖昧でありました。
いずれにしても、外部電源が遮断された後、本来なら非常用のディーゼルエンジンがそれに代わって電気を起こして、それでいわゆる冷却機能が維持されると。維持されれば、水位も、普通の常識でいえば、冷却されれば蒸発しませんから、水位が下がるということもないはずであるにもかかわらず、今のやり取りだけの説明では、なぜそうした中で、水位が二メートルというと相当ですから、下がったのかということも、そのお聞きした中だけではよく私には原因が分かりません。
いずれにしても、元々原子力発電所は外部電源がたとえ落ちても緊急のディーゼルエンジンが起動して、そして冷却機能が維持される、結果としては水位が維持されるということを前提としておりますので、そのことが少なくともそうなっていなかったということは、やはり重大な一つの示唆を与える当時の事故であったと。
そういうことも含めて、今、森議員が言われるように、いずれにいたしましても、今回の事故、しっかりした調査委員会をつくって徹底的な原因を究明しなければなりませんが、幾つかの従来からのいろいろな事故や指摘に対して必ずしも万全の対策が講じられていなかった、そういう意味では、これはもちろん東電でもありますけれども、場合によっては政府としても十分な対応ができていなかったということは認めざるを得ないと、こう思っております。

〇森ゆうこ君 原子力発電所の安全というものはつくられたものではなかったのか、その神話はつくられたものではなかったのか。それに気付かれて、元々は、先ほども申し上げました原発推進の立場であった佐藤栄佐久知事の壮絶な闘い、この本、そして、実はそのことに気付かれて、これは福島県で、「あなたはどう考えますか? 日本のエネルギー政策」ということで、福島県エネルギー政策検討会を佐藤前知事が立ち上げられまして、これ今読んでも、今、これから我が国が参考にすべきエネルギーの政策転換、そのすばらしい助言がいっぱい詰まっています。
私は午前中に脱原発宣言しませんかと申し上げました。脱原発宣言するところから私は本当の復興が始まると思います。もちろん、脱原発宣言したからといって、すぐさま明日から全ての原発を止めるということにはならない。しかし、政策の大きな転換をすることによって、その政策転換によって技術が開発され、そしてそこに予算が投じられて、更にどんどんと新しい再生可能エネルギーが開発されていくのではないかと思いますが、環境大臣、環境省におかれましては再生可能エネルギーのポテンシャルを発表されました。いかがですか。

〇国務大臣(松本龍君) お答えいたします。
環境省は、再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査として、住宅用を除く太陽光発電、風力発電、中小水力発電及び地熱発電について我が国における導入可能性を調査をし、四月二十一日に公表をしたところであります。
その結果は委員御指摘のとおりであり、再生可能エネルギーについて、理論上は現在原子力発電で得られている電力量を上回る可能性があるという試算結果となりました。この試算結果は現在の技術水準などを前提としたものであります。例えば太陽電池の変換効率など、この分野でも技術革新、イノベーションが更に進めば一層大きな導入も考えられるというふうに思っています。
現時点ではまだまだ課題がございますが、今後、分散型で災害に強く、地球温暖化対策としても最も有効な再生可能エネルギーの大量導入を図っていくことが重要であるというふうに思っております。同じく、災害、温暖化対策の両面で有効なガスコージェネレーションや燃料電池などの省エネルギー技術と併せて再生可能エネルギーの普及に強力に取り組んでまいりたいと思います。

〇森ゆうこ君 私は、この間の日経新聞に出ました太陽電池、「現在二〇%程度にとどまっている太陽電池の変換効率を、七五%以上にできる構造をコンピューターによる解析で突き止めた。」、この記事にすごく興味をそそられました。日進月歩でどんどん技術は進むわけですから、あとは政策的に、政治の決断で違うエネルギー政策の大転換を今まさに私は宣言すべきであるというふうに思います。
もう一度言いますが、原子力発電所、これ事故が起きたら大変なことになる、言うまでもなく今回のことでもう分かっていると思います。私は、ちょっとパネル出してください。(資料提示)これ、いろんな図があるんですけれども、SPEEDIの図も質問しようと思いましたが、これは、要するに同心円状で避難指示を出しても余り意味がないといいますか、もう一目瞭然だと思うんです。今回の計画避難区域においても、当初からもう既に高い放射線の量が観測をされておりまして、風向きそれから地形によってということなんです。私は、今回の避難指示が適切だったとは思っておりません。
特に子供たち、子供たちの命を守りたい、これ以上被曝をさせたくない、そういう意味で、総理、さっきの私と文部科学大臣の議論を聞かれたと思います。子供の二十ミリシーベルト、これ撤回していただけませんか。労災で、五ミリシーベルトの被曝で白血病、これは労災認定をされております。そして、放射線管理区域の四倍、こんな数字を子供たちに強いている、これは直ちにやめるべきだと思うんですけれども、総理の御決断をお願いいたします。

〇内閣総理大臣(菅直人君) 現在、原子力災害特別措置法の下の本部がつくられ、私が法律に基づいて本部長となっていて、いろいろなことの最終的な決定は、私に任されているものや、しかし同時に専門機関でもあります原子力安全委員会の助言を得て判断するものなどいろいろあるわけであります。私も子供たちにとって放射能というものが大人よりも敏感であるということは承知しておりますし、そういったこともいろいろと勘案して子供たちの安全を最も考えなければならないということは全く同感であります。
そういうものも勘案した中で、さらに参与でもあった小佐古氏の議論も含めて、一緒に議論された上で、原子力安全委員会として一定の方向での助言をいただきました。そういった意味で、もちろんこの二十ミリシーベルトは、決してそのままの状態で二十ミリシーベルトの被曝を受けていいという意味ではなくて、これをいかに平常時にまで下げていくかという、言わば原子力事故の途中経過における一つの基準というふうに説明も受けております。
何としても政府としては除染作業を急いで、本来の、正常時の数値にできる限り早く近づけることによって子供たちの安全を更にしっかりと守っていきたいと、こう考えております。

〇森ゆうこ君 是非、先ほどの議論を聞いていただければ、二十ミリシーベルトというのがいかに受け入れ難い数字なのかよくお分かりになったと思いますので、是非撤回を早急にしていただきたいと思います。
被災者生活再建支援法について、その拡充のための財政措置等をお聞きしたいと思っておりました。また、復興に向けた地域コミュニティーの維持の重要性について、その地域コミュニティーを維持するために多大な力のある郵便局、この郵政の改革法案の早期成立、これが必要であるということも質問をさせていただきたいと思っておりましたけれども、私の持ち時間が終わりましたので、これで終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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