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H23.4.25 猪口議員(自民) 危機管理センターの基本設計を問う

3.11福島第一原発事故
国会議事録  177-参-予算委員会-12号 平成23年04月25日
質問者 : 自民党・猪口邦子議員

〇委員長(前田武志君) 次に、猪口邦子君の質疑を行います。猪口邦子君。

〇猪口邦子君 自民党の猪口邦子でございます。
本日は、原発問題を中心に集中的に質疑をさせていただきます。
まず冒頭、改めてでございますけれども、東日本大震災でお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げ、御遺族の皆様に哀悼の意を表し、また、被災されている全ての皆様に心からのお見舞いを申し上げます。
総理、このようなときだからこそ、日本には危機管理に強い政権が必要です。このようなときだからこそ、勘違いのない対応力が必要なのです。そして、このようなときだからこそ、世界も原発事故を含め日本国の危機管理能力を見極めようとしているのです。
私は、まず菅総理に分かっていただきたいと思います。国際社会は今、菅総理は地震、津波、原発事故、複合危機に対応しているので、同情して余り強いことを言わないんです。しかし、実際には猛烈な批判が国の内外から押し寄せるような事態なので、そこを勘違いしない方がいいと。改善すべきは改善して、気が付いたところから直していって、是非そのようにお願いしたいと思う、そういう趣旨で私は本日質問させていただくのです。
震災と原発事故から一か月半たつんです。福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性物質の量は、四月十二日の時点で、保安院そして原子力安全委員会が発表したことによれば、総量にして三十七万あるいは六十三万テラベクレルという非常に巨大な規模、そして二十三日には、原子力安全委員会は更にその想定を上回るようなものであったということを明らかにしているんです。これを何とかしなければならない。放射性物質をまき散らすこと、これを政権として止めることができなければ、これを止めることができる政権に替わってもらわなければならなくなるかもしれません。何としても、総理、現在日本の総理でいらっしゃるわけですから、刻一刻集中力を持って、この放射性物質のまき散らしの問題、これを何としても収めなければならない。そうすれば、復興ももっと現実味のある、そして前向きなものになると思っているんです。
そこで、なぜ国家としてこんなことになってしまったのか、一か月半たってなぜこんな状態なのかと、これをちょっと一緒に考えていただきたいと思うんですけれども。
まず第一に、危機管理の本質に反して、既に指摘されていますけれども、組織や会議体が拡散中なんですね。古典的な危機管理の成功事例として、ちょっと古い話で恐縮なんですけれども、アメリカのキューバ・ミサイル危機というのがあって、アリソンという方が書いた「決定の本質」という有名な本があります。危機の本質、発生したらまず決定の回路をスリム化する、首脳を中心に責任者間の連絡回路や会議形態を一気にスリム化することによってリーダーシップを鋭く研ぎ澄ますことが可能になると、まずそこがポイントなんです。自民党の脇議員が指摘してきたとおりなんです。
ところが、総理は、その真逆をおやりになっているんです。原子炉の安定冷却、冷温停止に向かうことがまだ安定的にはできていない、まだ危機管理のさなかなのに、組織拡散、会議増設をしています。法的根拠のある原子力災害対策本部、総理が本部長、これがあるんです。そして、官邸には危機管理センターがあります。私は、大学教授の時代、その基本設計にもかかわった委員です。
このように、法的にも施設的にもそのような国家の仕組みと危機管理の道具立ては整っているのに、根拠のない統合本部を東電という民間企業に置きまして意思決定の場所さえも拡散している。これは今までの危機管理の成功事例の原則に反していると思うんですけれども、菅総理、いかがでしょうか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) まず、いろいろ組織が増えているという言い方をされますが、私はよく申し上げるんですが、今回の場合は、地震、津波ということと、それに伴って原子力事故という二つの問題に、二正面作戦を取らざるを得ないんです。これは法律上も、地震、津波については災害対策本部を設けよと、そして十条、十五条の原子力事故については原子力災害対策本部を設けろと法律で位置付けられているという意味で、まず二系列をつくらなきゃいけなかったということは、これは国民の皆さんにもしっかり御理解をいただきたいと思うんです。
その上で、今話をされましたけれども、まさに情報がどこに集まってくるかということがなければ判断はできません。当初、当然ながら、二つの本部は官邸に置きました。そして、その十一日の夜から官邸の、今設計に携われたというのは初めてお聞きしましたけれども、その地下にあります危機管理センターに関係者を集めました。東電の関係者、原子力安全委員会の関係者、保安院の関係者を集め、そして海江田大臣とともにその情報を把握して対応いたしました。しかし、残念ながら、必ずしもあのベントに対する指示もなかなか対応してもらえないとかいろんな問題がありました。余り長くなりますから後は端的にしますが。
そういう中で、やはりある段階で、これは政府と、事業者である一番情報が集まる東電本社の中にしっかりした統合的な本部を設けなければ、情報そのものを含めて的確に伝わってこないということがありましたので、そこで清水社長とも話をしてそういう本部を設けて、それから先は情報に関しては極めて的確に入ってきましたし、その後、アメリカとの関係も含めてその統合対策本部を中心に情報を共有化して対策をこの間進めてきたところであります。

〇猪口邦子君 総理が御努力されてきたこと、またそういうお考えをお持ちのことは分かっているんです。ですけれども、やっぱりいろいろ問題があったから一か月半たっても放射性物質がまき散らされていて、それを何とかしてほしいということがあるので御質問申し上げているので、考えていただきたいと思います。
そして、時間の問題。いや、危機は時間に制約があるから危機なんですね。まず、原子力災害対策本部、この法的なしっかりした根拠のあるその本部の設置が遅れたし、ベントの実施の遅れあるいは冷却方法の混乱など最初の数十時間の時間的緩慢さ、これが事故を危機へと発展させたわけですよ。
では、どうして時間的な緩慢さが発生したのかと。それは、まず総理、情報を広く、最初の数十時間で国の内外から原子炉の安定冷却に持っていく最良の知恵、技術、機材を求めようとする必要があったと思います。そうすれば総理の問題意識ももっと鮮烈なものになったと思うし、ところが総理は非常に真逆のことをなさっているんですね。情報は非常に狭い身内の範囲から、決定は会議の数も本部の場所も拡散してと。本当はその逆に、情報は世界から、そして決定は総理の直下の場所で。この間も国家安全保障会議のメンバーを言いましたけれども、そういう少人数できちっと決定していく、これが危機管理を成功させる方法です。
そもそもアメリカは救援の申出、素早く親身であったと言われているんです。駐日米国大使は大統領の信任も厚い、鋭い判断力の持ち主なんです。同盟関係の外交ルートとはこのような瞬間のためにこそあると言えるほどです。
危機管理の最初の数十時間、非常に重要な段階です。総理は、この外交初動の最初の段階において、米国への総理の判断、反省すべき点ありますか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) 今、猪口議員の方から数十時間と言われましたけれども、とても数十時間の状況ではありませんでした。まさに津波が来てすぐに十条、十五条でありますし、私がオバマ大統領とこの件で最初に電話会談をしたのは十二日の午前の早い時期で、零時十五分でありまして、発生からまだ十二時間たたない段階で既にそういう話をいたしております。そして、米国が全力を挙げて協力をする姿勢、用意があるということも、是非お願いしたいということもその場でも申し上げました。
そして、もうその間に、先ほど、この間いろんな議論が出ておりますけれども、ベントの問題も含めて指示をちゃんと大臣の方から出したにもかかわらず、それが遅れたのはいろいろ事業者の方に事情があったということも、せんだっての国会の審議で東電の方からも説明があったところであります。
そういった意味で、決して私たちが数十時間何もしないで指をこまねいていたのではなくて、最大限の努力をやって、そしてそれなりのことはやりましたけれども、結果として、残念ながら水素爆発等が起きて、その後の展開になってきたということであります。

〇猪口邦子君 総理がやっていらっしゃったことは分かっているんですけれども、私が今ここで申し上げたいことは、やはり国の内外から、こういう事態に自分は立ち向かうから何とか原子炉を安定冷却に持っていきたいんだと、そのための知恵、技術、機材、何とかして助けてくれというような発信が弱かったんではないか、申出があってもすぐそういうことの話にはならなかったのではないかと。
にもかかわらず、アメリカは非常に、まさに同盟国ここにありというような対応をしてくれたと。もちろん、その後、総理の対米外交も改善されたということではないかと思いますけれども、初動ミスにもかかわらず、アメリカは、地震、津波、救難救助もちろんですが、原子力事故につきましても、NRC、これは原子力規制委員会ですけれども、これを中心に、例えばマークⅠの製造元であるGE、あるいはINPOと呼ばれます、これは原子力発電所を持っている事業者の機関、それから電力研究所、エレクトリック・パワー・リサーチ・インスティチュート、それからアメリカでは海軍が、これは原潜や原子力空母などネーバルリアクター持っていますから、こういう非常に実務的なグループ、集合体つくって、しっかりとベスト・アンド・ブライテストを結集して、日本側と協議し、対策を助け、対応してきたと、そういうことではないかと思いますけれども、菅総理はどういうふうにアメリカのこのような協力を理解されていますか、感じていらっしゃいますか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) アメリカは、地震、津波についても、そして同時に発生した原子力事故についても本当に最大限の協力を早い段階で申し出て、同時に、まずはロナルド・レーガン航空母艦を三陸沖に派遣してくれるなど、非常に迅速な対応をしてくれました。
そして、先ほども申し上げましたが、発生後十時間余りの十二日零時十五分に私とオバマ大統領が電話会談をすると並行して、当日、十二日、翌日ですね、十一時三十分には既に米援助庁のレスキュー隊が三沢基地に到着をしていただいております。その後、原子力についてもいろいろな専門知識、専門的なトレーニングを経た人たちを日本に送ってくれて、共同して対応するべきことを検討し、今日まで共同しての対応になっているところであります。

〇猪口邦子君 私は、そういうことに加え、先ほど申し上げたようなことに加え、例えば汚染水を放出する前に、もっと前に計画的に例えば大型タンクなど早くから機材を調達するとか、あるいはアイロボットなども、原子炉内で活動するあのようなロボットの導入ももっと早くから頼んでおいたらよかったのではないかなといろいろ思います。
にもかかわらず、そういうふうによくやってくれたと総理は感謝の気持ちをお持ちです。ですから、その感謝の気持ちを謝意広告という形で新聞に出されましたね。これについては総理はどういう反応があったかとお考えですか。

〇内閣総理大臣(菅直人君) 私は、多くの国から地震、津波についての救援の申出、あるいは実際にも救援隊を送っていただき、原子力問題についてもアメリカだけではなく幾つかの国からいろいろな支援の申出をいただきました。そういうことに対して、やはり日本国民が大変そういう支援の申出に感謝をしているということをきちんと伝えることが必要だし、また今後の国際関係の中でも重要だと考え、広告という形を取る一方で、寄稿という形でも世界の各新聞にそのお礼の意味を込めて、感謝の意味を込めて投稿と広告を出したところであります。

〇猪口邦子君 それで、その広告についてなんですけれども、非常に評判がよろしくなくて、私は余り細かいことを言うのは好きではないんですけれども、例えばこの広告には固有名詞としては菅総理御自身の総理大臣のお名前しか載っていないんですね。
例えば、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルに出すのであれば、オバマ大統領という固有名詞、あるいは米国、米国民という固有名詞、必要だったのではないかと考えます。空母を災害海域に出し、トモダチ作戦の名の下に一万八千人を超える兵員を動かし、その他専門家派遣し続けたアメリカです。このような方々、例えば海兵隊、誰の名において誰の命令で他国にてその任務を遂行したのでしょうか。海兵隊もオバマ大統領の命令によって、大統領の名において命懸けでやったのではないでしょうか。文章のどこかに相手国の、オバマ大統領というような言葉とかそういうことがあったらもっと良かったのではないかと。
六か国七紙に同じような広告を出して、どの国でもそういう、それに似たような反応もあったと。国民の税金でこの広告打っております。世界から好感されるような新聞広告お願いしたいと思います。総理もよく御存じです。国際社会の慣習として、相手の人物の名前、それから立場、国際会議などでも、議長、そして総理、閣僚の皆様とか、そういうふうに敬意を払って話すものでございますので、このような場面においてもできるだけ固有名詞、御自身の名前は大きく出ているんですけれども、そういうコメントがありますのでちょっとお伝えしたいと思いますが、御意見ございましたら、どうぞ。

〇国務大臣(松本剛明君) 御指摘の広告は、特定の国、国民を対象として作成をしたものではありませんし、特に英字紙についてはワールドワイド版ということで出させていただきました。
他方で、私どもとして菅総理のメッセージなどを添えて各国の在外公館から各国政府にお礼を申し上げるときは、当然、その国からいただいた支援内容などを付してそれぞれのしかるべき方にお届けをさせていただいているということで、気持ちを伝えさせていただいたところを御理解いただけたらと思います。

〇猪口邦子君 外務大臣のおっしゃることは分かります。そのようなおつもりでやったんだろうと、そういうふうにも理解しておりますが、今後のこととして私の意見を述べさせていただきました。それは私の意見というよりも世界中から寄せられている意見なので、そこを参考にしてもらった方が、受け取る側の感じ方ですから。せめて、トモダチ作戦、それはアメリカは特別じゃないですか、この同盟関係の中でやってくれたわけですから、そして、アメリカの新聞に、日刊紙に載せているわけですからということをお伝えしておきます。
原子力事故関連の外交的なミス、ほかにもいろいろあります。実際には原発事故、事故外交がうまくいっていなかったと言うべきではないかと思います。原子力安全という分野は日本にとって格別大事で、日本は核兵器を保有せずに核燃料をフルサイクル認められている国でありまして、これは長年、原子力平和利用、これに関する国際基準や国際約束、厳格に履行してきたということが評価されてのことなんですね。
原子力安全四条約ありますけれども、例えば、四月四日の汚染水の海洋放出との関係では原子力事故早期通報条約というのがあって、外務大臣は五日の記者会見で、この段階では国境を越えて影響を与えるものではないので二条の義務ではなく三条、自発的という条項なんですが、こういう認識を述べられておりますが、今から振り返ってこの認識は妥当であったと考えますか。
三条というのは自発的のところですね。三条は、御存じなんですけれども、一条に規定する事故以外のことを自発的に通報するというので、一条は、放射性物質を放出しており又は放出するおそれがあり、かつ、他国に対して放射線安全に関する影響を及ぼし得るような事故の場合、原子炉の場合等々となっているわけですね。
実際に、五条で定める内容を速やかに実際には実質的にやっているといっても、二条を引用しての早期通報義務を日本国政府として果たしたと言えるんですか。そして、それをする必要がないという五日の記者会見は今振り返って妥当だったとお考えですか。

〇国務大臣(松本剛明君) 記者会見については、私が申し上げたかったのは、二条と同様の通報をずっと続けさせていただいているということでありましたが、厳密な法解釈ということで申し上げればということでそのようなお話になったものというふうに記憶をいたしております。
他国に影響を与えるということの解釈ということになってくるというふうに思いますが、いずれにせよ、記者会見の部分でその部分だけ取り上げられたというのは私の本意ではなく、やはり早期通報条約の趣旨としては、しっかり国際社会に内容をお伝えをしろと、こういうことだというふうに私も理解をしておりますし、その義務というかその考え方に基づいて通報をさせていただけたと考えております。

〇猪口邦子君 それでは、ここで、二条の中で通報する必要があったという考えであればそのように言っていただきたいと思います。特に、四月二日、二号機からは低濃度の十万倍の高濃度の汚染水がコンクリートのひび割れから海水に流出していたわけです。本当はこの二日の時点で二条通報を行うのが締約国としての任務でありまして、やはり国際の信義に生きるということはそういうことであると思いますね。
記者会見でそもそも何か言うということではなくて、正式に我が方の外交ルートを使ってウィーン代表部からきちっと連絡させるべきだったと思いますが。

〇国務大臣(松本剛明君) 御指摘のとおり、四月の二日の日に福島第一原発二号機の取水口付近のピット内に高濃度汚染水がたまっていること、そしてその側面のコンクリート部分に生じた亀裂から漏出していることが判明をいたしました。私どもとしては、四月二日中にIAEAに対して事実関係について情報提供すると同時に、二日の外交団ブリーフからも、その時点で分かっていることから順次事実関係について説明を行わせていただいたところでございます。
今先生から御指摘もありましたように、かかる漏出の影響ということで、これについては六日に止まったことが確認をされていますが、継続的に海水のモニタリングを実施をいたしましてその結果を注視をしているところでありますが、現在までのところ人の健康への有意な影響があるとの評価には接していないというところでございます。

〇猪口邦子君 非公式に例えばファクスで送るとかそういうことではないですね。条約上の義務というのは、例えば条約の何条あるいはアイテムの何番についてこういうふうに我が方は通報するというようなことをきちっとやらなければならないので、そのようなことを、原子力安全に関しては我が国にとって特別の重要な内容ですのでお願いしたいと。
特に、この四月四日なんですけれども、ウィーンの方では、偶然なんですが、IAEAの、そもそもこの条約はIAEA、国際原子力機関の総会で一九八六年に採択されたものなんですけれども、そのIAEAで原子力安全条約再検討会議、これ三年に一遍行われるものですが、それが行われていたんですね。そのレビュー会合が開かれていて、夕方になって福島第一原発についての説明会を開催するということで、日本からも政府代表が出ておりまして、これは中村審議官だったと聞いておるんですが、このとき、まさに自ら積極的にこの汚染水の流出について説明を行うことが必要だったと思いますが、そのようなことはやったんですか。

〇国務大臣(松本剛明君) 四月四日にウィーンで開催をされた原子力安全条約検討会合のサイドイベントという形でありましたが、その後の記者会見において、我が国の代表は質問に答える形で同日の低レベル放射性排水の海への放出に関する説明を行ったと承知をしております。
この放出については、緊急のことでやむを得ない措置であったとはいえ、結果として私どもから積極的に明らかにしていないという御指摘をいただくことについては率直に受け止めなければいけないと思いますし、望ましくないこととして今後改善をすべきようなことであったというふうに私も考えております。

〇猪口邦子君 改善すべきであるということをおっしゃってくださったのでその部分は良かったと思いますが、四日の夕方六時からですから、日本よりそこは七時間遅れの時差ですから、もう放出が始まって数時間ですね。我が党の小野寺衆議院議員が、十九時過ぎに放出が始まった後に在京外交団に最後のファクスが届いた等の指摘はされたんですけれども、今度、数時間たって、現にウィーンでこのことのサイドイベントが本来の会合のマージンで行われている、そこへ日本政府が、代表がそこに行っている、そこで何も言わない、それで質問がその後来たと。質問が来たから、いや、数時間前から低濃度の汚染水が放出されていますということを言ったと。
ですから、菅総理、世界は日本に非常にまだ甘いんですね。今もうみんな大変だろうから同情している、こういうことがまさに、厳しいことを言わず、そうかそうか大変なんだろうということで、勘違いしてはいけないということではないかと思います。大臣としては、このようなことをきちっと自ら説明して、本来条約上の通報義務があるんだから、もうそれに代わる行為として位置付けるとか指示を出すべきだったと。
それから、経産大臣の方も、まあ原発を所管するのは経産大臣ですね、それで条約所管するのが外務大臣なんですけれども、こういう話合いというのは二人の間であったんですか。そして、保安院の皆さんともあったんですか。経産大臣は、早期通報条約の一条、二条、そして五条、御存じで話したんですか。

〇国務大臣(海江田万里君) 私どもは、決定をしまして、すぐにその意味での連絡はいたしました。

〇猪口邦子君 ですから、こういう条約上のことというのは正式な外交ルートでやらなければならないから、外務大臣として、これはそういうふうに通報しようかと、そういう話合いをしてほしいですね。原子力災害対策本部が官邸で機能していればこういうことも防げたんですね。みんなそこに集まって、菅総理の下、主要大臣がきちっとこういうことを日々刻一刻話し合っていれば、こういうことも情報交換ができ、対応も対外的にきちっとできると。
そもそも、その決定されたのが四日の朝でしょう、外務省が知ったの三時半ですよ。そして、四時の定例ブリーフィング、ここは事前の重要な発表があるからという通告がなかったので、例えばロシアとか韓国とか、たまたまその日欠席するという国だってあるでしょう、そういうことで最も影響が及び得る近隣の国々への通報義務が果たせなかったということもあるわけです。
どうして、朝その決定を政府としてされているのに、そして実際にはそれより前にされている可能性があります、どうして、外務省との連絡をもっと密にして、対外的な事故外交がもっとうまくいくように政府として協力体制が取れないんですか。そういうことを、菅総理、私最初から申し上げているんですよ。原子力災害対策本部、もっと機能させるべきなんです、官邸において。じゃ、外務大臣、どうぞ。

〇国務大臣(松本剛明君) 四日の日は本当に、先ほど申し上げたように二日の日から高濃度の汚染水が漏出をしているということで、そのことを止めることに言わば全力を尽くさなければいけないということで、できる措置を速やかにとるということに専念をしていたということだと私どもも理解をしていますが、結果としてこの日の国際社会への説明などについては厳しい評価をいただいていることを率直に受け止めて、先ほど申し上げたように、二日、四日の点について私どもも今後更に国際社会へのアピールをしっかり進めていきたいと思います。

〇猪口邦子君 六日の日にも同じような会合が開かれていて、同じようなミスを犯しています。
このほか条約としては、国連海洋法条約というのもありますね。これは、百九十八条規定、もう御存じのとおりです。義務的な通報義務があります。そして、百九十四条、この規定にも沿ってのことだったかとか、それから海洋投棄を規制するロンドン条約というのがあって、衆の経産委員会のたしか御答弁で、船舶から投棄していない、海洋構造物から投棄していないから、自分の陸上から投棄するのはそれは条約に禁止されていないんだとか答弁されていましたけれども、法とか条約は、法の精神において率先垂範して我が国はこれを履行するというのがこの国の国柄ですから、どうぞそのように、我々自民党政権でそうしてきたので、お願いしたいと思います。
それで、最後の方になりますけれども、総理には、先ほど東電のベント実施にいろいろと問題があるとかおっしゃっていますけれども、そもそも原子炉上空を飛行したということについて、この間の十八日のやり取りで、いろいろ指示を出しても実行されないと、そういうことをおっしゃっていました。今も実はそうおっしゃったんです。私は一つ思うんです。もっと自らのリーダーシップに自信をお持ちになるべきなんですね。それがないから、自分が現地に行かなければリーダーシップを補強できない、聞いてくれない。そういうことは危機管理において一番良くない。自らのリーダーシップにおいてはやはりインセキュリティーというのを持つべきではないと、それでしっかり危機管理やってもらいたい。
最後に、ごめんなさい、ちょっと時間がないんですけれども、東電社長にいらしてもらっています。事故後数日の後に非常に不思議な投機的な動きが東電に対してファイナンスの方からあるんです。これは非常に大きな規模で、正体不明の投機的な動き、私は大変心配しているんです。東電は、事故想定が甘かったこと、それから放射性物質の汚染、これを制御いまだにできていないこと、物すごく非難されるべきだと思います。でも同時に、やはり東電は日本の企業ですし、私たち日本の人がこの企業の改革と再生を助けなくて広い世界の誰がそれをやるのかと、そんなふうにも思うんですね。ですから、東電が大混乱して破綻していく先に日本の希望が生まれるわけでもないと思うんです。
ですから、社長、そういうふうに思っているので、まず、この間も被災地でしっかりと謝ってくれましたけれども、どんなに謝っても足らないと思っている私たちなんです。そして、失敗のデータ、これを出さなきゃ駄目です。どこで間違え、どこでつまずいたのかと、そういうことをきちっとするのが再建へのステップワンだと思うんです。私は、国民、社会に対して社長はまず本当に謝る、それから、どこで失敗したのか、これを明らかにする、そして東電もまた立ち直るから助けてもらいたいということをはっきり国民、社会に向けて言うべきではないですか。

〇参考人(清水正孝君) 清水でございます。
この度の事故によりまして、まさに原子力安全の信頼性を損なってしまったということは大変申し訳なく思っております。特に、原子力発電所を立地させていただいている地域の方々、あるいは福島県民の方々はもとより広く国民の皆様に大変な御迷惑を掛けたことは、改めてこの場でもまた心からおわび申し上げたいと思っております。
それから、一連の事故の対応につきましては、前回も申し上げておりますが、これからしっかりと調査委員会等の場で客観的にやはり調査、検証が必要だろうと、このように思っております。それから、今後は当社としましても、まず政府あるいは関係機関の御指導、御支援の下で事態の収束に向け全力を尽くしたい。そして、私も先般、避難所の皆様方に直接お会いいたしましたが、一日も早くふるさとに帰りたいという声を胸に受け止めまして事態の収束に全力を尽くしたいと、このように考えております。
よろしくお願いします。

〇猪口邦子君 これで終わります。もっと国民への言葉が欲しかったです。
ありがとうございます。

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