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H19.2.21 吉井議員(共産)、原子炉建屋コンクリート圧力強度試験実績などを問う

3.11以前の原子力発電所問題
国会議事録 166-衆-内閣委員会-2号 平成19年02月21日
質問者: 日本共産党・吉井英勝議員

≪論点≫
・原子炉建屋のコンクリート強度不足に伴う、圧縮強度試験実施の実績の有無について
・東電の原発法定検査データの改ざん(柏崎刈羽原発ECCSの非常用ポンプの故障を偽装)
・全国タウンミーティング開催の株式会社電通との随意契約について(高額な契約額等)

〇吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。
この内閣委員会は警察庁を所管する委員会ですので、私は冒頭に、女性保護に当たって電車事故に遭い、亡くなられた宮本邦彦巡査部長の御冥福をお祈りいたしたいと思います。
そこで、きょうは最初に、原子炉の問題から入っていきたいと思います。
「ふげん」(◆注: 福井県敦賀市明神町にある原子力発電所(廃炉))補助建屋のコンクリート強度不足が今問題になっておりますが、私は、二〇〇四年の十月と十二月に、原発に使用しているコンクリートのアル骨反応について質問主意書を出しました。
この中で取り上げた浜岡四号の試験成績書改ざん問題、それから試験サンプルのすりかえについて、中部電力は事実とこれを確認しました。東京電力も、福島第一のデータ改ざんを確認しております。それからまた、私は、伊方原発では、コンクリートの架台が三十二ミリ、三センチ以上亀裂が広がっているという問題とか、関西電力の三号機の場合には、コンクリートを打つときに水をじゃぶじゃぶ入れ過ぎて、シャブコンという問題を指摘いたしました。
そこで、最初に保安院長に伺いますが、二〇〇四年の答弁書の中では、コンクリート試験体を採取し、長期的にアル骨、アルカリ骨材反応が起こる可能性を確認するための促進膨張試験及びコンクリート強度確認の圧縮強度試験を指示したというわけですが、私の取り上げた原発はもとより、すべての原発についてコンクリート試験体をきちんと採取してこうした試験を行わせておられるのかどうか、これをまず伺います

〇広瀬政府参考人 お答え申し上げます。
現在、日本に五十五基の原子炉、実用発電炉が動いてございます。すべてではございませんが、ほとんどのプラントにつきまして、供用期間中に実際のコンクリートから試料をとって圧縮強度試験を行っておると承知をいたしております。

〇吉井委員 「ふげん」の場合は、二十四年間の運転の中での、実際にサンプル、試験体を取り出して破壊検査をやれば、強度が半分以下というものもあったわけですから、これはかなり深刻な問題だと思うんです。
それで、私は、かなりのものにはやっておられるということですが、まず、促進膨張試験及びコンクリート強度確認の圧縮強度試験の試験成績表、結果ですね、これをデータとしてきちんと出してもらいたい。もともとそれは三年前の質問主意書で求めてきたものですが、こういう資料はきちんと出されますね。確認しておきます。

〇広瀬政府参考人 先生御質問の浜岡の発電所のアルカリ骨材反応のとき、また福島第一、第二発電所でも同様の問題が起こりまして、今先生御指摘の試験を行っております。この試験のデータ、結果については、私ども確認をしておりますので、取りまとめて御提出をさせていただきたいと思います。
また、原子力発電所につきましては、運転開始後三十年を迎えた十二プラントにつきましては、試験結果はいずれも設計基準強度を十分上回っており、問題がないことを確認しております。これも整理をいたしまして御提出申し上げます。

〇吉井委員 よく確認確認と言うわけなんですが、これはデータをきちんと押さえてこそ確認できるものですから、今、データを提出するというお話ですので、速やかに出していただきたいと思います。
この問題について、原子力安全委員長の方にも伺っておきたいんですが、コンクリートの構造物については、基本設計段階で耐震安全性を要求を満たすよう事業者に求め、考え方を確認しているということと、原子力安全委員会は、仕組み上、直接関与しないんだと。そこはわからないことはないんですけれども、二〇〇四年の十月に答弁をされていますが、日本のすべての原発について、やはり促進膨張試験及びコンクリート強度確認の圧縮試験を指示して、そしてセメントの中のアルカリ量、それから粗骨材、細骨材のアルカリ反応成分の組成とか、水セメント比の加水状況をきちんと調べさせる。
つまり、現在の状態とともに、コンクリートを打つときの条件によってどう進行していくか。これは表面だけじゃなくて内部においても、膨張の問題とか、それによる鉄筋の破断の問題とか、腐食の問題があるわけですから、今「ふげん」であったのが、あれは「ふげん」の話ということじゃなくて、非常に深刻な問題が提起されたわけですから、きちっとそういうことを調査させるということを原子力安全委員長としても進めていただきたいと思うんですが、伺っておきます。

〇鈴木参考人 お答え申し上げます。
先生御指摘の点につきましては、原子力安全委員会といたしましても、いわゆるコンクリートの経年変化、経年劣化ですね、この問題は非常に重要な課題だというふうに考えておりまして、安全委員会の定めている重点安全研究の中でもこれをその中に入れております。今回の「ふげん」における測定も、私どもの理解としては、そういう研究の一環として事業者が行ったものというふうに理解しております。
その制度等についてはなお十分検討しているというふうに聞いておりまして、そういう結果を踏まえまして、さらに安全委員会として必要であれば必要な対応策を講じていきたい。委員おっしゃるように、その点は非常に重要だというふうに認識しております。
ありがとうございました。

〇吉井委員 次に、これにつきましては、コンクリートの専門家の小林一輔先生などからも私は数年前にアル骨反応についていろいろ御意見を伺ったりしたこともありまして、特にこれは関心を持っているんですけれども、コンクリートというのは、表面だけじゃなしに、原発本体のコンクリートの内部で膨張が進むとか、あるいは鉄筋が亀裂するとか、そういう非常に深刻な問題が経年劣化の中で生まれてきますので、今安全委員長がおっしゃったように、私が先ほど指摘した、素材の段階から、成分その他の調査も含めて、きちっとやっていただきたいというふうに思います。
次に、東京電力の原発法定検査データの改ざんというのが一九七七年から二〇〇二年まで、国の検査の中で百九十九件の改ざんがあったということですが、とりわけ深刻なのは、やはりあの九二年の五月の、柏崎刈羽原発一号機のECCSの非常用ポンプの故障を偽装するために制御電源を操作して国の検査に合格してきたということが発表されたことだと思うんです。
ここには、もともと、今まで原発は安全だ、安全だと言っているのは、多重防護が働きますと言ってきたわけですが、その多重防護と言ってきた機器の大事な一つがECCSですよね。実は、それが運転中に事故が発生したときに作動しない状況にあったというのが出てきた問題ですし、もう一つは、電力会社の検査や報告というのは信頼できないものだということが明らかになったということは非常に深刻な問題だというふうに思うんです。
そこで、原子力安全・保安院長は、言ってみれば、だまされて検査合格を与えたということになるわけですから、そのことについてどう考えておられるかを伺います。

〇広瀬政府参考人 御指摘の柏崎刈羽発電所第一号機における不正につきましては、平成四年五月に行われたものでございます。国としては、平成十四年の東電問題を踏まえまして、自主点検を定期事業者検査として法定義務化すること、品質保証体制の確立を法令上求めること、罰則を大幅に強化すること、申告制度を拡充することなどを図っておりまして、事業者の不正の抑制につながる制度を導入してきたところでございます。
また、二月十六日に、甘利経済産業大臣の指示を受けまして、現時点で各事業者が不正を許さない取り組みをしているかを確認することとしまして、直近の保安検査と定期検査を強化し、事業者の品質保証体制を確認することにいたしております。今後、三月末までに出される事業者の調査結果を含めまして、当院として厳正に対処することといたしております。

〇吉井委員 今後の話はよくわかるんです。しかし、大事なことは、原子力安全・保安院というのは、国の法定検査などできちんと、検査合格ですと合格を与える、つまりお墨つきを与えるわけですから、ところが、そのお墨つきを与えるときにだまされてしまっていた。実は、そのまま進んでいったときには重大な事故に直面することもあり得るわけだったんです。多重防護といいながら、その多重防護の大事な機能の一つが失われていた。その検査はだまされていた。私はこのこと自体が非常に深刻な問題だと思っているんです。原子力安全・保安院長として、だまされて検査合格を与えてしまっていたことをどう考えていらっしゃるか、ここのところを改めて伺います。
〔戸井田委員長代理退席、委員長着席〕

〇広瀬政府参考人 原子力発電施設の安全確保のためには、事業者が運転管理、保守管理等に係るデータ等を偽りなく真正に取得、記録することがまず前提であり、これが事業者の第一義的な責任であるというふうに考えております。
平成四年当時、改ざんがありましたことはまことに遺憾と受けとめておりますが、その後、先ほど申し上げましたように、体制を強化いたしまして、制度を変え、このような事業者の不正を抑制する制度を導入しております。
今後は、このような制度によりまして、原子力施設の安全確保に万全を期していきたいと考えております。

〇吉井委員 今後の話はよくわかるんですよね。しかし、その今後の話にしても、だまされて検査合格を与えてしまった問題についてもっと深刻に受けとめていかないと、つまり、事業者の出してくる検査結果、こうですというその検査書そのものが正しいのかどうかとか、やはりきちんとそれをどう評価し確認するかという問題とか、それから、時には一緒に検査をやるということをやっていかなきゃ、事業者の責任だといっても、事業者はだますことを平気でやるし、百九十九回も平気でデータ改ざんをやってきているような状態なんですから、とてもそれを信頼してつき合っているというわけにいかないと思うんですね。
そうすると、今度は、検査体制そのものをどう強化するかということも含めて考えていかないと、言葉は簡単なんですけれども、一片のおしかりの文書を渡せば済むというものじゃないと思うんですね。そういう点では、だまされて検査合格を与えていたということについてはもっと深刻な受けとめ方が必要だと私は思うんです。
もう一遍伺っておきます。

〇広瀬政府参考人 平成四年当時の柏崎刈羽一号機の検査の状況を、その後よく確認をいたしました。そうしますと、当該検査につきましては、中央制御室で検査官がこの試験の状況を確認するということでございました。その後、私ども、やはり試験のプロセスまでしっかり見るということが重要であると考えまして、このような試験の場合には、中央制御室に検査官を置き、また現場に検査官を置き、それらが整合性を持って行われているかということを確認するようにいたしております。これは、その後、検査官の人数も充実をさせていただきまして、このようなことができるようになってまいりました。
今後は、このような不正の抑制にできるだけ、最大限努めていきたいと考えております。

〇吉井委員 だました東京電力は物すごく悪いというのは、これははっきりしているんですよ。しかし、検査官の方が中央制御室におって、その人もだまされてしまった。つまり、検査官なんだけれども見抜く力がなかったのか、あるいは見抜く力を持った人さえだますほど相手はひどかったのかということにもなってきますが、私はそれぐらい深刻な問題だというふうに思っております。
原子力安全委員長のコメントも見たんですが、ポンプの一つが故障していたにもかかわらず、あたかも健全であるかのように制御電源を操作して定期検査を合格していた不正行為は、この機器の安全上の重要性のみならず、それを認識した上での意図的行為と見受けられ、看過しがたいと、非常に厳しいコメントを見ました。
改めて、この不正事件の持つ意味をどう考えておられるかを伺っておきたいと思います。

〇鈴木参考人 お答え申し上げます。
今引用していただいたように、私、その件につきまして、委員会の方に規制行政庁から報告を受けた際にコメントをしたわけですが、私思いますには、まず、そういう行為そのものが大変残念だ、遺憾であるということと同時に、そのようなことがなぜ起きたのかということをよく考えておく必要があるということで、これは事業者の報告の中にあるわけですが、そのようなポンプが一時的に作動しなくても、これが運転中であれば三十日に限ってそれを運転を継続することができるという別の規定があったために、このような検査のときでも早期にそれを修理すればいいんだろう、そういう甘えがあったのではないかということも感じ取られます。
そういうことで、規制はできるだけ厳しくやることはもちろん大事なんですが、同時に、停止中のものであり、検査中のものであり、あるいは運転中のものであっても、安全上の機能維持の要求というのは常に一貫していなきゃいけないということで、これは、保安院の方ではそのように検査制度そのものの全体を見渡しまして、より整合性のある制度に向けて今検討をしてくれているというふうに私どもは理解しておりまして、こういう検討をさらに加速して、より整合性のある規制及び安全確保がなされるようにしてほしい、このように思います。
ありがとうございました。

〇吉井委員 データ偽造というのは、これは何も最近出てきただけじゃなくて、九〇年代も、使用済み核燃料の輸送キャスクの放射線遮へいデータの偽造だとか、原発の溶接データの偽造であるとか、それからもっと古くは分析化研のデータそのものの抜本的な書きかえ偽造とか、書きかえなんというようなものじゃなくてデータのでっち上げですね、そういうのはずっと歴史的にありました。それから、原子炉隔壁の損傷データの偽造やデータ隠しとか、配管減肉データの偽造とか、私、関電の和歌山の方、海南火力を前に調査に行ったとき、下請から出てきたデータの改ざんをするだけじゃなしに、基準に合わないとなると基準値の書きかえまでやられるというひどい例も見つけたわけですが、そういうデータ改ざんが繰り返されている。
なぜ長期にわたって国はそれを見逃してきているのかということを昨年十二月の質問主意書でも問うたわけですが、法令に基づく審査、検査を厳正に行っています、こうした取り組みを通じて、今後とも原子力の安全確保に万全を期していきたいと言うんですが、法令に基づく審査、検査を厳正に行っていると言いながら、次々と起こっているんですよ。そこが非常に深刻なところで、なぜ国が行う定期検査でも偽造が見つからないのか。二〇〇二年八月のデータ改ざんが、東京電力のあれが問題になったそのときの総点検でも見つかっていないんですね。ずっと見つかっていない。
そういう深刻な事態が続いておったのでは、原子力をやってきた者としてよくわかるんですが、原発には基本的にやはり危ない面があるんですよ。その原発の危険からどうして住民を守っていくかということを考えていかなきゃいけないときに、こういうデータ偽造が繰り返されるということでは、本当にもう信頼そのものが根底から崩れることになるということを言わざるを得ないと思うんです。
昨年十二月に政府は、データ偽造がいつからいつまでの期間、どういう経過ですべての発電施設であったのかというのを聞きますと、調査や整理が膨大だからお答えは困難だという答弁だったんですが、しかし、あれから三カ月たちました。私は改めて、日本原電、電源開発、各電力会社の水力、火力、原発についてデータの改ざんの点検を求めてきた者として、電力会社ごとのデータ偽造件数、時期、その内容を明らかにしていただきたい。この場では大変ですから、整理してその資料を出していただきたい。ここではお約束いただいておきたいと思います。

〇広瀬政府参考人 いろいろな発電設備でデータ改ざん等が起こっておりますことを受けまして、昨年十一月の三十日に、すべての電力会社に対しまして、すべての発電設備についてデータ改ざん等をすべて洗い出して、取りまとめて報告をするようにという指示を出してございます。今年度末、すなわち三月末までにその報告を受け取ることになっておりますので、取りまとめまして御報告を申し上げます。

〇吉井委員 原発の最後に、東通原発一号機について、昨年九月二十九日に原子炉設置許可申請が出されておりますが、この原発で初めて沸騰遷移が想定されています。これは、要するに膜沸騰状態、直接冷却水によって冷やされない部分が生まれるということを想定したものですが、それは核燃料が壊れて放射性物質が放出する事態になる可能性がないのかどうか。これはやはり実験的に安全性を証明しておく必要があると思うんですが、実証実験の例はあるのかということについて、保安院長の方に伺っておきたいと思います。

〇広瀬政府参考人 燃料の沸騰遷移につきましては、原子力安全委員会の沸騰遷移後燃料健全性評価分科会におきまして、日本原子力学会標準委員会が策定をしました標準BWRにおける過渡的な沸騰遷移後の燃料健全性評価基準について検討され、平成十八年五月にその結果を報告書として取りまとめられております。
この報告書の中では、原子力学会の基準が根拠としております炉内照射実験との比較検討、燃料破損等に関する工学的検討を行って、原子力学会の標準が提案しております燃料被覆管温度八百度C、液膜の消失状態、ドライアウト継続時間百秒よりさらに厳しく設定した六百五十度C以下、十秒程度の沸騰遷移を許容する内容となってございます。
このように、原子力学会の検討での根拠におきまして炉内照射実験の比較検討がなされているものと承知をいたしております。

〇吉井委員 実証実験はないということなんですよ、いろいろ検討されたのは事実です。
それで、私自身は、これは実験の失敗からではありましたけれども、実際に模擬燃料棒でバーンアウトさせてしまって焼け切れた経験も持っておりまして、この問題というのは非常に深刻な問題だというふうに考えておりますので、やはり実証実験をきちっとやらなきゃいけない問題だと思います。
この点で原子力安全委員長に最後に伺っておきたいのは、やはり沸騰遷移というのはこのバーンアウトの問題とかかわってくる問題で、核燃料棒がバーンアウト、焼損してしまいますと、それが発生した場合には放射能汚染の規模の評価が問題になってきますし、しかし、評価を問うと、政府の方は評価していないという回答なんですが、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全の確保に万全を期しているというのが、私が聞いたときの政府のお答え。これは十二月のことだったんですが。
こんな状態で沸騰遷移を、今まで日本の原発では認めていないんですが、東通で新たにこれを認めるということは、私はこれは非常に危険な道に進むことになると思うんです。だから、安全委員長として、こういう状態で沸騰遷移を新しい日本の原発で認めるようなことはするべきではないと思うんです。もちろん、今の軽水炉方式でどんどん進めていくということ自身に私は賛成しておりませんけれども、さらに新たにこういう危ない方向へは行くべきじゃないと思うんですが、安全委員長のお考えを聞いておきたいと思います。

〇鈴木参考人 お答え申し上げます。
基本的に、私もこういうことにつきましては非常に慎重であるべきだというふうに考えております。
したがいまして、今、保安院長の方からもお話がありましたが、原子力安全委員会で検討した際には、もともと提案のあったものよりもさらに厳しい条件で、しかも一般的にこれを認めるのではなくて、申請に当たって個別によく吟味してこれを検討する、そういうことにいたしました。
特に、今先生御指摘のように、そういう事態になった場合であっても電源系統その他防護系が十分信頼性を持って機能し得るかどうかについて、さらに詳しく審査に当たって検討すべきではないか、そのように考えております。
ありがとうございました。

〇吉井委員 バックアップ電源の問題は既に昨年の秋の委員会で議論いたしましたけれども、これは要するに、北陸電力のあの鉄塔倒壊事故とか、バックアップ電源の方が切れる、内部電源の方が外国の例でも二系列損傷して機能しなかったりという問題、それから地震、津波の問題も昨年議論してまいりましたので、ここでは繰り返しませんけれども、やはり安全という問題を考えたときに、とてもじゃないが沸騰遷移へ進んでいけるような話じゃないということを私は申し上げます。
やはり、原発についての考え方はいろいろあるにしても、原発が基本的に持っている危険から国民の安全を守るという立場で臨んでいかなきゃいけない。そういうことを抜きにして、プルサーマルだとか次々と進んでしまう危険な道へ入っていくことについては、それはやるべきじゃない。
そして、東洋町で問題になっておりますような高レベル放射性廃棄物の埋立処分についても、これは九〇年代の終わりごろの法案審議のときにも議論しましたけれども、日本には安定した地層がないわけですから、そういうものを簡単に認めるようなことはやるべきじゃない。
このことを申し上げまして、原子力問題についての質問は終わって、次のテーマに移りたいと思います。委員長、お忙しいところ、どうもありがとうございました。
それでは、官房長官に来ていただきましたので伺いますが、まず最初に、タウンミーティングの問題からです
この運営については、二〇〇一年前半は株式会社電通との随意契約、同年後半は電通との企画競争による契約、企画競争というんですが実態は随契ということで、一般の常識からは非常に理解しがたい高い金額でした。これは、報告書自身が、疑問を抱かざるを得ない点が幾つか見られるということを報告書に書いているぐらいでありますが、電通にタウンミーティングの契約を随意契約でやった理由は何なのか、伺います。

〇高井政府参考人 随意契約の事実関係についてお答え申し上げます。
タウンミーティング、先生御指摘のとおり、平成十三年五月七日の小泉総理の所信表明演説の中で、国民との対話として盛り込まれて、半年以内にすべての都道府県において実施する旨の表明を受けまして、急遽開催が決定されたものでございます。
こうした方針が打ち出されましたことから、平成十三年六月から十一月までの間に全国でタウンミーティングを開催する、このための運営業務ができる業者を急遽選定する準備を開始する必要があった、こういう状況でございます。
このため、一般競争入札を行う時間的余裕がなかった等の理由から、やむを得ず電通と随意契約としたものということでございます。

〇吉井委員 要するに、理由は緊急性だという話なんですが、二〇〇一年前半の随意契約にするしか方法がなかった、そういうものではありません。仮に随契をされるとしても、複数の業者から見積もりを集めなければならない、予算決算会計令の九十九条の六で定められていますね。
では、二〇〇一年度前半に電通以外から見積もりを集めたのか、伺います。

〇高井政府参考人 十三年度前期でございます。
今申し上げましたように、総理の所信表明演説によりまして、急遽タウンミーティングの開催が決定いたしまして、時間的余裕がなかったため、やむを得ず緊急の必要を理由に随意契約をいたしたものでございます。
こういう状況のもとで、電通以外には見積価格を徴取していなかったという状況でございます。

〇吉井委員 これは他社から見積もりをとることは十分できるわけで、やっていなかった、これが事実です。
ほかから見積もりをとっていないなら、電通が提示した金額は妥当かどうか判断できないわけです。電通以外にも類似した業務を行える企業はほかにもあるわけですよ。その後、朝日広告ですか、請け負ったりしているわけですが、それ以外にもあるわけですね。
結局、この価格は電通の言いなりになったわけですが、そこで、会計検査院に伺っておきますが、予決令の目的は、複数者から見積もりを集めることで、客観的に見て見積価格が妥当かどうかを確かめることなんじゃありませんか。
会計検査院には、その問題と、もう一つ伺っておきたいのは、幾ら緊急性があったからという理由をつけたとしても、同じような業務を請け負う企業がほかにも幾つもある場合、価格が高額になり過ぎているのに、ほかから見積もりをとって、妥当かどうかを確かめなかったような契約というのは、これは瑕疵のある契約ということになってくるんじゃありませんか、伺います。

〇諸澤会計検査院当局者 お答え申し上げます。
お尋ねが二つございましたが、まず第一点、予決令第九十九条の六の趣旨につきまして、私どもの検査に当たって、どのように考えているか、そういうお尋ねであろうと思いますが、一般論として申し上げますと、特段の事情のない限りは二人以上から見積書を徴しまして、それらの価格を比較検討し、最も有利な価格の見積者と契約すべきことを求めたものであるというふうに私どもは承知しているところでございます。
また、もう一点お尋ねございました契約額のことでございますけれども、契約額の適否につきましては、個々の契約の内容などを精査する必要があると考えております。したがいまして、一概に申し上げることはできないのではないかというふうに考えているところでございます。

〇吉井委員 二〇〇一年前期の方は、一回当たりの契約額は二千百八十四万七千四百九十六円ですね。二〇〇一年、同じ年の後期は一回当たり千二百五十五万六千二百五円、だから半額近く減っているんですね。二倍も差があるというのは、これはどう考えてみても高過ぎるということは明白だと思うんですが、タウンミーティング調査報告書を読むと、二〇〇二年度になっても内閣府タウンミーティング室は引き続き随意契約での実施を要望し、会計課の方は一般競争契約導入を主張したとありますね。随契は競争原理が働かないで高価格になると。
タウンミーティング室はなぜ随意契約での実施を要望したのか、その理由を伺っておきます。

〇高井政府参考人 この報告書においてもつまびらかになっておりませんけれども、当時の非常に回数の多い状況の中で、円滑にタウンミーティングを運営したいというふうに考えたのではないかと今私は考えております。

〇吉井委員 それは全く理由にならないと思います。
二〇〇一年度後半から随意契約をやめて企画競争にしていますが、この企画競争というのは、仕様書や企画書を提出させるなどして、内容や業務遂行能力が最もすぐれたものを選定する方法ということで、結局随意契約の相手を選定する方法にしかすぎないものです。
そこで、官房長官に伺っておきますが、あのタウンミーティング問題ではやらせ問題が随分問題になりましたが、このやらせやサクラを動員させるタウンミーティングのやり方は電通が提案した企画にあって、そのやり方でその後ずっと続けられてきたのではないのかと思うんですが、それともサクラややらせのやり方は内閣府が独自に決めたやり方なのか。これはどっちなんでしょうかね。

〇高井政府参考人 タウンミーティングの調査委員会の報告書におきましては、確認された事項としては、発言依頼あるいは発言内容依頼について、タウンミーティング室から行ったもの、あるいは関係の自治体、団体から行ったものとが指摘されておるところでございます。その中には電通といった業者の名前はないというところでございます。

〇吉井委員 私、これは、やらせ、サクラを含めて、契約したところからお金が出ていくわけですから、そのやり方は電通が提案した企画にあったものではないかという問題がやはりあると思うんです。
そこで、二〇〇一年度後期の電通から出された仕様書とか企画書、一連のものをやはりこの委員会にきちんと提出させて、そして精査できるように、これは委員長の方で取り計らっていただきたいと思います。

〇河本委員長 理事会で協議します。

〇吉井委員 次に、公益法人契約の政府広報について伺います。
資料をお手元に配らせていただいておりますが、内閣府の政府広報室から行っている政府広報について、特に公益法人と契約したものに限って聞きますが、去年から何度も過去の内閣府政府広報室の契約に関する資料の提出を求めてきました。しかし、出てこない、出してこないんです。二〇〇四年度と二〇〇五年度の資料しか出さないので、この二年間のものに限って聞きたいと思います。
まず、配付した資料は、二〇〇四年度と二〇〇五年度に内閣府や政府広報室が発注した政府広報のうち、公益法人の契約を抜き出したものです。これは政府参考人に先に伺っておきますが、この七つの公益法人、一つは社団法人海外広報協会、これは外務省所管ですが、あとの六つの公益法人はいずれも内閣府所管の公益法人であることを、間違いないかということを確認しておきます。

〇高井政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のとおり、海外広報協会の所管は外務省でございます。それから、財団法人日本経済教育センターは文部科学省と内閣府の共管法人。その余の日本広報センター、中央調査社、日本広報協会、時事画報社、新情報センターは、内閣府の所管法人でございます。

〇吉井委員 これらの資料を見れば明白なように、契約方式というところでありますように、ほとんど随意契約なんですね。公益法人が政府との間で随意契約で結んでいるんです。全体で七十二件ですが、一般競争入札は十一件です。企画競争もあるんですが、これは随意契約をする相手を決める方法で、実質的に随意契約なんです。だから、随意契約というのは七十二件の中で六十一件ということになります。
これだけのたくさんの契約を随意契約にしていることを、官房長官は適切だとお考えなのかどうかを伺います。

〇塩崎国務大臣 今、吉井先生御指摘のように、随意契約がずらっと並んでいるわけでございます。私も調べてみましたが、広報誌などの買い上げとか、テレビ番組とか海外向けテレビスポットの制作など、公益法人との契約について、どうも従来から業務慣行があって長年随意契約を続けてきたという経緯があったようでございます。
これが適切かどうかということでありますが、当然のことながら、決して適切だとは思いませんので、血税をどう節約するかという観点からも、随意契約については見直しを徹底して、平成十九年度からは一般競争入札を原則とするという方針に転換をしたい、こう考えているところでございます。

〇吉井委員 随意契約にした理由について資料の提出を受けたんですが、例えば財団法人日本広報センターに発注したテレビ番組の制作というのは、これは、いろいろ言っても、唯一の事業者であるため、こうなっているだけなんですね。社団法人時事画報社に発注した「Cabiネット」の購入及びこん包発送とか、これらについては、市場価格よりも有利な価格が可能となるためと。可能ですよ。社団法人日本広報協会が発注した「時の動き」及び「官報資料版」の編集実務というのは、その業務遂行のための必要不可欠な要件はとして、政府の責任で編集する重要施策の有識者向け解説誌として正確な記事を執筆できることとか、ほとんど理由にならないことをずらずらと三つほど並べているだけなんです。特に公益法人に随意契約しなければならない理由というのは見当たらないものばかりでした。
参考人に伺っておきますが、これら随意契約について、予決令の規定に基づいて他の企業から見積もりをとっているのかどうか、伺います。

〇高井政府参考人 お答え申し上げます。
公益法人との随意契約でございますけれども、今先生御指摘のとおり、企画競争を行った、あるいは、提案のあった企画がすぐれているということで当該提案者、公益法人と契約を行っているということでございまして、相手方が事実上一人でございます。そういうことでございますので、相手方以外の者からの見積書は徴取する必要はないということで、とっておりません。

〇吉井委員 要するに、相見積もりも何もなくやっているということなんです。それが実態です。
政府広報、これから一般競争という話がありました。一般競争入札の分もありますから、入札調書を調べさせてもらいました。そうすると、政府広報の一般競争入札というのは極めて不可解なんですね。配付資料にも書いておきましたとおり、一般競争といいながら、実は入札に応じたのは落札者だけのときというのがあります。それから、応札者が中央調査社か新情報センターのいずれか、あるいは、一般競争で入っているのがこの中央調査社と新情報センターの二つというときもありますが、この二つだけなんですね。
だから、およそ一般競争入札といったら幾つかの企業が入って競争しているのかと思うんですが、たった二社とかあるいは一社だけ、これが実態です。
公益法人の政府広報の契約は、随意契約とか一般競争とかいっても、どっちにするかの基準はどこにあるのかよくわからないんです。
一般競争にしているのは、見てみると、世論調査というのがありますが、入札に応じているのがこれまた中央調査社と新情報センターの二つの公益法人しかないんです。極めて不可解ですが、世論調査を業として行えるのはこの二つの公益法人しかないというのが政府の判断なのかどうか、伺います。

〇高井政府参考人 世論調査でございますけれども、一般競争入札によって決定いたしております。その入札者につきましては、入札資格要件、参加資格を決めておりまして、幅広く入札を求めているということでございます。
つけ加えますと、この世論調査につきましては、全国規模で同時期に調査をするという大変なものがございまして、結果的に二社になっている。もう一つ申し上げますと、一社とかになっていますのは、当時、もう一つの会社が不正を起こして指名停止になっている、こんな状況もあったというような状況もございます。

〇吉井委員 調べたところでは、この世論調査についても、電通、マーケティングセンター、ビデオリサーチ、インテージ、日本リサーチなど、民間企業も官庁の世論調査を請け負っています。一般競争の形式だけをとって実際は随意契約、二つの公益法人に独占的に受注させる仕組みなんじゃありませんか、これは。

〇高井政府参考人 これは、二カ年を見ますとこういうことでございますけれども、過去にさかのぼりますと、入札に応じている日経リサーチでありますとか、日経リサーチセンターも応札して入札をしている年度もございますので、二社に限っているということではございません。

〇吉井委員 それも調べました。それを見ると確かにずらずらと並んでいるんですが、全部、皆おりてしまって、最後いよいよ入札というときには一社だけしか残らないとか、そんな実態ですから、本当にひどいものですよ。
こういうずさんな契約の中で、新情報センターの世論調査については、日銀、総務省、内閣府発注の世論調査の捏造事件が発生していったんじゃありませんか。

〇高井政府参考人 平成十七年の事件でございますけれども、原因につきましては、どういうことが行われたか当時調査をして、五カ月間の指名停止をいたしております。
内容といたしましては、調査員が、実際やっていないのにやった、あるいは当該相手方の家族に聞いたというようなことがございまして、当時、調査環境が厳しい中でいろいろ行われたものというふうに認識しております。

〇吉井委員 そういうでたらめな状態が続いている背景には、随意契約で公益法人であれば幾らでも仕事をもらえる、調査の内容はばれさえしなければ何をやっておってもいい、それを根本的な問題として見ていかなきゃいけないと思うんです。
その背景には、これら内閣府から政府広報の業務を請け負っている公益法人の多くは、この資料の最後のページ、三枚目に載せておきましたように、これは、高級官僚が役員として天下りをする、所管官庁との癒着がある。配付しておりますように、政府広報を受注している公益法人すべてに高級官僚が天下っている実態があります。こういう癒着のもとで、公益法人への政府広報の発注はすべからく談合の上で、スーパー談合とでもいうべきものですよ、成り立っているんじゃないか。
これは官房長官、タウンミーティングのやらせの前に、政府広報の契約自体がやらせと言ってもいいんじゃないですか。やらせの契約に基づいて国の政策を広めて世論誘導しようなどということはもってのほかだと思うんですよ。この問題を官房長官としてどう改善をしていかれるのか、伺っておきます。

〇高井政府参考人 その前に二つ申し上げたいと思いますけれども、公益法人との随意契約でございますけれども、企画内容がすぐれている、あるいは、そこでしか直接買い上げることができないということで随意契約をしたものでございます。
一方、各団体の役職員でございますけれども、その能力、経験を判断されて適材適所で登用されているというふうに認識しております。

〇塩崎国務大臣 李下に冠を正さずという言葉がありますが、今、一般競争入札でもどうも怪しいじゃないか、こういう御指摘でございました。
今申し上げたように、十九年度から随意契約をできる限りやめるということで、一般競争入札にしようということでありますけれども、今お話しのように、そういう一般競争入札の中も少し精査をしなければいけないし、そもそも政府広報のやらせなどというようなことを我々は考えているわけでは決してないわけでありますが、タウンミーティングのときも、一般競争入札をやってもいろいろな問題が出てきたということがこの間の調査でわかったことであります。しからば、これは一般競争入札にすればいいということではないというのは先生今御指摘のとおりでありますから、中身を含めて、これから精査をしながら税金を節約していきたいと思っているわけでございます。
広報は、価格のみならず、やはり企画内容というのも必要で、そういうものについては総合評価方式というものも導入していこうということになっておりますし、総合評価方式による一般競争入札における落札者の決定に当たっては、政府の職員だけではいかぬだろうということで、学識経験者等の第三者も審査に加わっていただくことにして透明性を高めていこうと考えているわけでございます。
いずれにしても、この契約に当たっては細心の注意を図っていきたいというふうに思います。

〇吉井委員 世論調査の捏造をやるようなのが私はまともな能力とは思いません。そういうことをやっているようなところに企画内容にすぐれているなどということはとても言える話じゃなくて、やはり、随契がだめとなったら企画競争だ、何か企画競争だからまともかと思ったら実質は随契、では一般競争ですといったら、全部おろさせてしまって、一般競争で入ったはずなのに一社しか残っていなくて、そこと契約、こういう本当に形だけ取り繕って、そして政府高級官僚が天下った公益法人が政府広報をどんどんとっていくというのは、余りにも異常過ぎます
これはどんなことがあっても絶対改めなきゃいかぬ、このことを強く申し上げて、時間が参りましたので、質問を終わります。

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