ホーム > ◇衆参・国会会議録 (福島第一事故+3.11以前の原発国家戦略) > H23.03.25 菅原議員(自民) 政府の災害対応を問う

H23.03.25 菅原議員(自民) 政府の災害対応を問う

国会議事録  3.11東関東大震災
177-衆-厚生労働委員会-5号 平成23年03月25日
質問者: 自民党・菅原一秀議員

〇菅原委員 自民党の菅原一秀でございます。
まず冒頭、このたびの東日本大地震並びに大津波災害におきまして、きょう現在、既に死者が一万人を超えております。不明者がそれに倍以上の数、そうした被害に遭われた方々に心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、その遺族に哀悼の意を表する次第でございます。また、現在、全国で千九百カ所、避難所がございます。避難をしている方々、また自宅で避難を余儀なくされている方々、すべての被災者に対しまして、心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
私は、去る三月の二十日、自民党の緊急災害対策本部の一員として、とりわけ物資を担当する責任者として現地に行ってまいりました。二トントラックをみずから運転し、仙台市内に入り、そこで見た光景は、都市部でもこれほどの甚大な被害であるのか、そういう驚きとともに、四十五号線を、海岸線をみずから運転しながら、そこで見た光景はまさに地獄絵でありました。
仙台から塩竈、そして松島、さらには石巻とハンドルをとるわけでございますが、発災からちょうど九日目であったわけでございますが、町中の時計はすべて二時四十六分、七分でとまっておりました。そのことがまさに現場の甚大な被害というものを痛切に物語っているなと。そして、信号はすべてとまっております。また、瓦れきの中を何とか車を走らせるわけでございますが、道はほとんど決壊、陥没、こういう状況でありましたが、ましてや、その両サイドには、廃車センターが火事になったとも思わせるような、もう何百台、何千台という車が県道の両サイドにひっくり返って、車の上にまた車がある、こういう状況を目の当たりにしてまいりました。
そして、物資を二トン車に積んで運んでいったわけでございますが、松島のボランティアをしている方々のところに物を届け、その後、石巻に入りました。本当に駅、中心市街地がすべて焼けただれ、そしてまた瓦れきとヘドロの状況の中で、やや高台にある市役所機能だけは何とか守られていた状況であり、市長さん、現地の国会議員ともじかに会って話を聞いて、そしてまた、ささやかながら、自民党対策本部から党で集めた物資をそれぞれ搬送してきたところでございます。
改めて、その現場で市の職員から言われたことは、こういう状況なのに、災害救助法、都道府県、いわゆる県レベルではいまだに書類申請主義という現実があるんです、この状況だからスピーディーに、例えば仮設住宅にしても、避難所の設置にしても、水、食料の供給にしても、一々書類なんか必要ないはずじゃないか、しかも、電話、ファクス、携帯電話は全部不能という状況の中で、それでも書類を申請するかのごとくの救助法の現実がある。これはやはり改めるべきだということをつくづく私も感じてきました。
あわせて、被災をされた方々の、例えば私はその後、南三陸町に行ってきました。そこは、災害対策本部と町の役場機能と病院機能と介護機能と避難生活をする方々、全部同じ場所、六百坪、七百坪ある、そうした施設に一遍に入っている状況。町長も、九日目でありましたから、顔は真っ黒で、もう疲労こんぱい。そしてまた、さまざまな衛生上の問題もあるんでしょう、本当に大変な状況を目の当たりにして、この最先端の現状というものを、国の災対本部は本当に情報が適宜細かに入ってきているんだろうか、都道府県レベルでとまっているのではないか、そういう思いを私は目の当たりにしたわけであります。
大臣初め三役は、現場に赴いたんでしょうか。そしてまた、今現在の、ようやくここに来てやや落ちつきを取り戻しているかもしれませんが、一番最先端の現場の情報というものは本当に国の災害対策本部に上がってきているのかどうか、そのスキームについてお示しをいただきたいと思います。

〇岡本大臣政務官 現場に行ってきたかという御質問でありますので、私、三月十四日に仙台に行ってまいりました。津波の被害に遭った若林区の荒浜地区というところに参りまして、実際に小学校のところまで徒歩で歩いてまいりまして、今委員が御質問になられましたような状況、足元、靴がもうどろどろになって、そして目の前で御遺体が見つかるというような状況、そして、たくさんの御遺体がまだ収容し切れずにあるという現状もそのまま見てまいったところでありまして、当然、東京に戻りまして、大臣初め政務三役とその情報を共有したところでございます。

〇菅原委員 聞きましたら、総理は翌日、原発現場に行って、逆に無駄な時間を要してしまったという経過もある。大臣はといえば、三人ぐらいしか行っていないという話がある。やはりこれは、この状況ですから、本部の中で責任を持って、さまざまな指示、情報収集をやらなければいけない。しかし、いっときでもいいから現場に行ってみて、寝泊まりするまではいかないまでも、町長、市長とともにその情報を共有してこないと、幾ら机上の議論をしたって本当の痛みはわからないと思いますよ。
政務官は行ったと言うけれども、ぜひ大臣、私は行くべきだと思いますが、どうですか。

〇細川国務大臣 菅原委員が早速現場に駆けつけられまして、今回のまさに未曾有の大災害の現状をつぶさに御視察もされ、そしてまた救援物資などもお持ちをいただいた。そういう今回の被災民に対する委員のその行動については、本当に心から私は敬意を表するものでございます。
本当に今回の災害については、たくさんの方が亡くなられ、そしてまた被災されました。私も、多くの亡くなられた皆さんには哀悼の意を表して、そしてまた今避難をされている皆さん方にも心からお見舞いを申し上げる次第でございます。
厚生労働省といたしましても、あの震災が起こったちょうど二週間前、その直後に災害対策本部を設置いたしまして、そして翌日十二日には、現地の岩手、宮城、そして福島、この三県に現地の対策本部も設置をいたしまして、本省の職員も派遣をいたしまして、現場で現地の状況あるいは被災状況を、どのようになっているかをよく調査もさせ、そしてそれぞれの県庁、市町村などとの連絡をとらせる、そういう体制もとったところでございます。
また、先ほど岡本政務官からお話がありましたように、政務官を現地に派遣したというところでございまして、そういう体制をとってきたところ、私もやはり現地も見たいという気持ちもございます。ただ、今現地ではいわゆる救難救助活動、そういうことになっておりますので、私としては今は本省で総指揮をとるということにしておりますけれども、私もやはり現場を視察して、そしてどのようなニーズに的確にこたえてしっかりやっていかなければならないか、これも今考えているところでございます。

〇菅原委員 大臣、やはり人の命を扱う、健康を扱う役所のトップでありますから、今おっしゃったことは理解できなくはないけれども、いち早くやはり現地を見て、どういう凄惨な状況なのかということを肌身で感じないと、これはやはり指揮命令系統、私は万般にならないのではないかなと思います。
と申しますのも、岩手県の釜石の病院で、先般九人の方が、入院している方が亡くなっている。避難所を含めると、発災後、避難所と病院だけで四十名近い方がお亡くなりになっているわけです。ということは、医療体制、確かに、医師会、病院団体関係等々を含めて、厚労省と提携して御努力されているのはわかります。
しかしながら、医師、看護師がいてもマスクがない。医薬品はあっても水がない。医薬品は手前まで来たけれども、ガソリンがなくて届かなかった。こんないろいろな状況というものがさまざまにコンプレックスしている状況の中で、やはり、災対本部はあるけれども、結局は広域自治体の県の対策本部が所管をし、実際には被災を受けた市や町の災害対策本部、混乱状況の中で何から手をつけたらいいのかわからない。飛んでくるボールは受けとめなければいけない、返さなければいけない。それについて、もう本当に混乱のきわみであるということを考えますときに、改めてこの問題、入院患者がこれ以上、生かせる命を生かせない、この状況に対して厚労省としてどう対策をとるのか。
特に今、感染症が大変懸念をされます。物資はようやく行き届くようになったけれども、医師、看護師が常駐している避難所あるいは対策本部であればいいんですが、昼はいるけれども夜はいない、こういうようないわゆる避難所格差というものが今まざまざと起きているわけです。それは、どこがいわばガバメント機能を持ってガバナンスをして、そして避難所格差というものをいかに埋めていくかということを国がやはりかじ取りして、トップダウンでおろしていかないとならないなと、改めて現場を見て思いました。
この点、政府として、この医療供給体制、特に病院あるいは介護施設、療養施設、そして避難所で看護を受けている、治療しているそうした方々の体制についてどう考えているのか、どういう今直近の状況であるのか、これを教えてください。

〇大塚副大臣 まず、菅原委員御指摘の点は、全く我々も問題意識は共有をしておりまして、二次災害とも言える、避難所や搬送先の病院でお亡くなりになった方々がいらっしゃることには、まことにつらい気持ちと同時に申しわけないという気持ちでいっぱいでございます。
さりながら、ぜひ現状は御理解いただきたいのは、先ほど、大臣がなぜ今日まで現地に入っていないのかという御質問に対する答えとも若干重なりますけれども、岩手には内閣府の平野副大臣、宮城は同じく防災担当の東副大臣、そして福島は松下経産副大臣がそれぞれ現地本部長となって、現地対策本部が回っております。
現在、原発対策とあわせて、極めてふくそう的な災害が起き、そして広域でありますので、今御指摘の医療や避難所対策も万全とは言い切れない面があることは真摯に私ども反省もし、そして今後の対応をしっかり尽くさなければいけないと思っております。
そういう中で、まず、かなり多くの患者、病院にいらっしゃった患者さんたち、病院機能が喪失した先については、既に他の病院等へ搬送を終えております。原発の事故の問題と宮城や岩手の被災の問題とやや混乱をしておりますので、両方を総じて申し上げれば、今の医療機関にいらっしゃって十分な医療が受けられない方々は、かなりの部分は既に搬送を終えております。そして、避難所にいらっしゃって介護が必要な方々、あるいは介護施設が機能停止したために他の介護施設に移送が必要な方々、この皆さんも、既にかなりの部分は搬送を終えております。
しかし、それでもなお、避難所や今後の仮設住宅等での対応が長引く可能性も勘案して、現在、全国で高齢者の関係施設に受け入れ可能人員を調査しておりまして、三万四千八十六人受け入れ可能だというふうに言っていただいております。病院についても調査をし、今後随時受け入れをしていただく等々の対策を講じることによって、先生御指摘のような事態がさらに悪化をしないように全力を尽くさせていただきたいと思っております。

〇菅原委員 それと、やはり現地に行って気づいたのは、例えば岩手、宮城、福島、被災県の県の対策本部の物資の受け入れの場所に行きますと、物流センターのごとくの、ある意味では物がかなりそろってきている。ところが、何でそこから先の避難所に行かないのか、ここの機能が全く停滞しているのではないかということを感じています。
やはりこの点は、先ほどの避難所格差ということが必ず生じておりますので、特に医療、命にかかわる部分、治療にかかわる部分、健康にかかわる部分については万全を期してほしい、このことを申し上げます。
きょうは時間がないので、ちょっと原発のことに触れます。
当然これは経産省の所管、内閣府の所管等々でやると思います。しかし、厚労にかかわる部分でお話を申し上げますと、まず、大震災の翌日に福島第一原発の一号機が爆発をした。そこで、夕方、二十キロ圏内の避難指示が出たわけですね。その後、十四日の三号機の水素爆発、十五日になって放射線量が大変高い数値を示したということで、二十キロから三十キロ圏内は屋内避難指示、つまり、おうちの中で待機をせよ、こういう指示が今なお出されているわけですね。あれからもう二週間ですよ。
御案内のとおり、南相馬市の一部、それからいわき市の一部、その他、各町においては、例えば南相馬市においては七万人の方がお住まいであった。五万人は自主退避ということで、県外あるいは県内を含めて、県内、県外にお出になった。しかし、今なおやはり二万人の方がいらっしゃる。市長からすれば、この退避指示が、避難指示が、きちっと国から出してもらえれば、もうあしたにでもという気持ちはあるんだと思います。しかし、ここで生まれ住んだ、ここで長い人生を送ってきた、そしてまた遺族の立場からすれば、もしかしたら不明者の中に生きているかもしれない、そういう一縷の思いを持って暮らしている方もこの二十キロ、三十キロ圏内にいらっしゃる。
私は、そういうことを考えたときに、そこで、ではトラックが届くのか、水は行くのか、ガソリンは行くのか。きょうも、自民党の方からトラック三台、南相馬に出しました。ですけれども、本当に行っていませんよ。では、南相馬の物資をどこに届けるかといったら、三十キロ、二十キロ圏内に入れないからということで、相馬市の物資受け入れセンターに持っていき、そこからピストン輸送をしている状況ですよ。
でも、そこはやっぱり人間が行くわけですよね。私、それを思うときに、早く二十キロ、三十キロ圏内の規制というものを取っ払うべきじゃないか。これは一刻一刻、遅くなればなるほど、万が一放射線による被害が出たときは政府の責任になってしまいますよ。チェルノブイリの例を見ますれば、あのとき、三十キロゾーンであれば、放射線のいわば被害、住民の間には急性放射線障害をもたらすほどの障害、いわゆるそういう者はいなかったというデータが出ております。
数日前の保安院のお話ですと、この二十キロ、三十キロ圏内というのは、あくまでも、科学的なデータに基づくものではなくて、政治判断だと言っているわけですよ。政治判断するんだったら、三十キロ圏外に早く避難指示を出すべきではないでしょうか。何でこれ、この期に及んでこんなことをやっているのか。本当に現実をわかっていない。この点、だれか答えられる人はいますか。

〇大塚副大臣 避難地域をどうするかということについては、これは原子力災害対策本部が判断をさせていただくことになると思います。
事実関係だけ申し上げれば、二十キロから三十キロ圏内の方々のうち、例えば、病院の入院患者の皆さんは、三月二十一日に六病院、七百人すべて県外に搬送を終えておりまして、介護施設入所者は、三月二十二日に十八施設、九百八十人、搬送を終えております。そして、そういういわゆる災害弱者ではない方々、一般の住民の方々も、かなり大勢の方が自主的に県外に退去して、あとどのくらいの方々がこの中に残っているかということは、必ずしも今完全には把握をしていないというのが現状だと思います。
さりながら、今先生御指摘のような御意見があることも災害対策本部も承知をしておると思いますので、科学的知見も踏まえて最終的に判断されるものと思っております。

〇菅原委員 今説明があったように、災害弱者は先に避難をさせる、健康な方はまだそこに避難指示を出さない。被曝するのは同じですよ、もし、放射量の高さによっては。これは弱者も健康な人も同じじゃないですか。これはやはりきちっと総理の判断、早急にすべきだ。もう遅きに失するぐらいだと私は思いますよ。だって、しかも、そこに生活支援といったって、物が来ない、水は大分ふえてきた、食料がない、マスクが足りない、下着がない、こういう切々なる声が南相馬やいわきから聞こえてきている。
この現状を考えれば、私は、一日も早く、この三十キロ以遠に避難指示を出すべきである、改めてこのことを強く申し入れをしたい。自民党は当初からこれを言ってきたわけでありますので、本当に、なぜここにこだわるのか、自民党以外の各党もその点は同じ見解であります。政府だけがいまだに、この二十キロ、三十キロについて避難指示を出さないというこの状況、やっぱりおかしいと思います。
あわせまして、私の友人でアメリカの高エネルギー原子核物理学実験という研究にかかわってきた者がいるんですが、これはあえてきょうはお名前を出しませんけれども、アメリカ・エネルギー省で出している、妊婦に対する放射線の許容値というのが妊娠期間全体で五ミリシーベルトと言われているんですね。これは、現在、原発から三十キロ以遠でも、最も高い放射線値は百マイクロシーベルト毎時を示しているんですよ。これは計算すると、三十キロよりも遠いところであっても、この区域にいればたった二日間で許容量の五ミリシーベルトに達してしまう。こういうデータが今出ているんです。この三十キロよりも遠いところでも、こういう妊婦の方々、妊産婦にはそういう状況が生じかねない。
この点、何か検討、対策、なされているんでしょうか。

〇岡本大臣政務官 放射能の影響というのは、今委員が御指摘になられましたように、いろいろな指標をもって上限をつくっているというのは事実であります。そういったさまざまな影響が出る中でも確定的な影響と確率的な影響がありまして、今委員が御指摘になられましたような確定的影響とそれから確率的影響というものがあるという中で、先ほどから副大臣も御答弁いただいておりますけれども、いわゆる避難に際しての指示というのが出ている、科学的な根拠に基づいて出ていると私は承知をしています。
今の妊婦の方に対する指標についても、その数値を超えたから直ちに何かの影響が出るというようなぎりぎりの値を設定しているということではなくて、いわゆる風向きだとかさまざまな要因で変わり得る放射能という実態を踏まえてその評価をしていく必要があるのではないかというふうに考えておりまして、今の委員の御指摘というのも我々はしっかりと聞かせていただいて、今後も参考としていきたいというふうには考えております。

〇菅原委員 最後にしますが、このアメリカのエネルギー省で出しているデータでは、妊婦においては、この妊娠期間全体で五ミリシーベルトという、ここがもういっぱいいっぱいなんです。これが許容範囲ですよ。なのに、たった二日間で五ミリシーベルトに達してしまうところが三十キロよりも遠いところにある、この現実に対して、確定的根拠に基づくというお話がありました。でも、この点、確定的、確率的という言葉を使われましたが、これは人の命、子供の命にかかわることでありますから、これはやはりそういう懸念があるとするならば、早急な検討、そしてまた対策を講じてほしい、このことを最後に申し上げ、もうきょうは二十五分ですから、今後また、次にしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

広告
  1. まだコメントはありません。
  1. No trackbacks yet.

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。